坊主
しばらく前にお坊さんと月一程度に話をする機会があった。
破天荒な坊さんで、スキンヘッドにグラサン、恰幅がよく、目付きも鋭い。坊さんなので袈裟。腕に着けてる数珠はよく見たら粒が全部髑髏。寺じゃなくて、街中でそれ。
キャバクラには行くけど、そこではお酒は飲まない、戒律あるから。とか言ってた。
これは人間椅子のPV見てたらその人を思い出したから書いてる。
しかし、そんな感じでも、坊さんは坊さん。話はとても面白いものだった。
人間の心は器、感情は水みたいなものだ、器から溢れた感情が表に溢れ出るものだ。器をひろく持ちなさい、良い感情はいっぱい注いであげなさい。
といった内容の話を諭すように話してくれたこともあった。そして、だから俺はこれを配るんだって言って、よくかりんとう饅頭を配ってた。美味しいは良い感情。
また別の日には
戦争を無くす方法を知ってるか??人間から愛という感情を消せばいいんだ。
とも話してくれた。これは正義の裏側はまた別の正義、という話なんだけど、表現にグッと来たから良く覚えている。
争いが生まれるのは何かを愛するが故だと。それは家族や友人であったり、自分であったり、国であったり、信念であったり、対象は様々。守る為には戦う必要が出てくる事もある。愛が無くならない限りは争いは無くならない。
みたいな話だった。
また別の日には
エイプリルフールには嘘が許されるらしいから、仏様にノンアルって嘘ついてビール飲んだ
って言ってた。
台無しやないか。
しかもその日に嘘を許すのキリスト様の方や。仏様に言っても意味無い。
そんな感じでめちゃくちゃな人だったけど、印象深い人だった。
僕は日本人的無宗教で、これといった特定の信仰を持たない人間だ。けれど、信仰をする、しないに関わらずそういう思想的な部分はどの宗教だろうと聞いてて面白い。
現代的に言うと長い年月をかけて熟成してきたライフハック詰め合わせみたいなものが、宗教的思想な訳だもんね。普通に為になる知識や考え方が多い。昔の人がライトに出家してたのも納得がいく。
最後に、ふと一句浮かんだので。
メンヘラは昔は出家、今出血
出家とまでは行かなくとも、了見を広げるのに少し触れてみるのも良いのかもなって思った。少なくとも出血よりはマシじゃない??眠くなっても痛くは無いから。