HHKB使いのKeychron K9 Pro 設定(US配列)
Keychron K9 Pro 購入のきっかけ
かなりの私事なので、興味ない方はSKIPしてください。
私は普段、自宅ではHHKB Studioを、会社ではHHKB Hybrid Type-Sを使用しています。これまでは在宅ワークが中心だったため、キーボードを持ち運ぶ機会はほとんどありませんでした。しかし最近では、キーボードやマウスを持ち運ぶことが増えています。持ち運びの負担になるほどの重さではないはずですが、電池を含めたケース込みの重量が徐々に私の持ち運びのモチベーションを下げていました。
そんな中、小型でロープロファイルなHHKBが欲しいと思っていたものの、市販されている製品にはそのようなものがなく、自作もできないため諦めていました。ところが、Keychron K9 Proを見つけ、キー配列を自由に変更できることから、「カスタマイズ次第ではHHKBライクに使えるのではないか?」と考え、購入に至りました。
なお、Keychron K9 Pro は Amazon での取り扱いがありませんでしたが、公式ページでは購入可能でした。前に見たときはSoldoutでしたが復活。
公式からの購入は配送期間が長いことを考えると、Amazonで購入できる場合はAmazonで購入したほうがよいので、購入したい方は以下もチェックしてみてください。日々在庫が変わっているように思えます。
Keychron K9 Pro の HHKB like カスタム
さて、本題のHHKB like カスタムについて触れていきます。
Keychron K9 Pro をHHKB的に使うには、いくつかのカスタマイズが必要です。左上に表示されているレイヤーは、0〜4まであり0がMacで通常利用する場合のレイヤーになります。
MO(2)やMO(3)と記載のあるキーは、レイヤー移動のためのキーとなります。HHKBでいうところのFnキーと捉えてもよいです。
MO(2)を押すとレイヤー2が選択された状態になるという具合です。
レイヤー0のカスタマイズ
基本設定は以下です。
右Shift:MO(2)
CapsLock:Ctrl
BackSlash:BackSpace
私が右Shiftを普段利用していないのが特殊なのかもしれませんが、
HHKBでいうとFnと堂々に扱うようにしています。
残りの左下と右下の部分は、HHKBのUS配列では存在しないキーとなりますので、レイヤー3とレイヤー4を割り当てています。
こちらは便利カスタムとして後ほど紹介します。
レイヤー2のカスタマイズ
レイヤー2のカスタマイズ内容です。MO(2)キーを押下した状態で適用するキーマップです。基本的にHHKBのFnを押下したときのキーマップを再現しています。
重要な設定は以下です。
カーソルキーの割当:HHKBと同様の位置にカーソルキーを割り当て
Esc:「~」と「`」キーを割り当て。HHKBと異なりますがキー数の都合で致し方なくどこかに配置しなければならないためEscにしました。
Tab:CapsLock
HHKBユーザーが使いやすくするためだけの設定はこれにて完了
HHKB(US配列)からKeychron K9 Pro への移行で一番つらいのは、カーソルキーだと思います。小指でFnを押下しながらカーソル操作するという操作に慣れきっているはずですので、その位置をHHKBに合わせるだけでなんとかなる感がだいぶ高まります。
Keychron K9 Pro の 便利カスタム
更に、HHKBには存在しないキーを利用してカスタム設定を行いました。
具体的には、以下のキーです。
右下:MO(3)を割り当て。レイヤー3を操作できるようにする
左下:MO(4)を割り当て。レイヤー4を操作できるようにする
レイヤー3のカスタマイズ
レイヤー3は、マウスホイール操作のみを割り当てています。
HHKBのカーソルキーと同様の上下左右の設定に、マウスホイールの上下左右をマッピングしています。
これによって通常のマウスによるスクロールを上下でコントロール。
Excelやスプレッドシートなどの横スクロールが必要になるソフトウェアを扱う場合に便利になるようにマウスホイールの左右をマッピング
レイヤー4のカスタマイズ
レイヤー4は、バックライト関連のキーマップをベースにマッピングしてますが、それ以外にマウス操作をためのマッピングしています。
HHKBのカーソルキーと同様の上下左右の設定に、マウス移動の上下左右をマッピングしています。
また、その下のキーに左クリックと右クリックを配置します。
これによってレイヤー4でマウス操作を行うことが可能です。
マウス操作をキーにマッピングした効果
レイヤー4に割り当てたマウス操作は少し難しく、どうしてもマウスに手が伸びがちです。一方で、レイヤー3の機能は非常に有用だと感じています。例えば、長いページを上下にスクロールする際、マウスホイールをぐるぐる回すのは面倒で、つい行き過ぎてしまうこともありますが、キーでの操作により細かな調整ができ、とても便利でした。また、横スクロールの割り当ては大正解であり、自宅で使用しているHHKB Studioのキーマッピングにも取り入れるべきだと考えています。
公開している設定ファイル
設定ファイルはGitで公開していますので、以下のリンクから取得可能になります。この記事で紹介しているキーマップ設定を試してみたい方は以下のリンクからダウンロードして適用してみてください。
最後に
キーボードの持ち運びが必要になったため、致し方なく取り入れたKeychron K9 Proですが、キーマッピングの調整次第でHHKBライクに使えることが分かり、お蔵入りせずに済みそうです。ただし、打鍵感についてはHHKBに敵うものではなく、「やはりHHKBが最高峰だな」というのが正直な感想でした。
それでも、Keychronシリーズは他の類似製品に比べて安価で、豊富な種類が展開されている点が魅力的です。また、HHKBという特殊な配列に慣れている人でも、自由度の高いキーマッピングツールを活用できるのは大きなメリットだと感じます。最近では、Proよりも後発のMaxシリーズも出ているようです。2024年9月時点で 「K9」 は未発売のようですね。
この記事に加えて、今後Keychronのキーマッピングツールの使い方もご紹介できればと思っています。最後までお読みいただきありがとうございました。