無題
あゝ僕は 失った物ばかり
追いかけては今を 大切に出来ず
あゝ僕は 過ぎ去った過去ばかり
思い出しては 悲しんでいる
あゝ僕は 失った君ばかり
思い目の前の大切な人は 見えず
あゝ僕は 戻らない物ばかりを思い
今を 受け入れられずに いる
去りゆく僕の背中を
あなたは一度も振り向かずに
僕と違う道へ
消えたのでした
人類にとっては小さな一歩かもしれない
だが僕にとっては月よりも大きくて
もう、あなたに会えないね
もう、あなたに会えないね
あゝ僕は 失った物ばかり
追いかけては今を 大切に出来ず
あゝ僕は 過ぎ去った過去ばかり
思い出しては 悲しんでいる
ああ、君を乗せた丸ノ内線は
もうそろそろ経つころか
あゝ僕は山の手線に
そろそろ乗らなきゃいけないね
もうすぐ秋です
さよならしなくちゃな
◎解説
春風という詞の登場人物と同じです。
僕の目の前には大切な人がいるのに、つい失ってまったあの人ばっかり思ってしまう。
大切な人は目の前にいるのにね。
今でも、山手線に乗る度ざわざわしてしまうのです。