初めての 診療報酬改定レポート24
11月12日中央社会保険医療協議会 (入院その3)についての傍聴時忘備録
今回の入院その3は回復期入院医療についてと入院横断的個別事項についての議論となった。回復期入院医療では特に地ケア病棟の3つの役割のメリハリ・回リハ病棟5・6の要件について、また横断的事項では救急医療管理加算2について激しい意見の応酬があった。
【地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料について】
⃝ 地域包括ケア病棟の3つの役割の一部しか担えていない場合の評価の在り方について。
2号側意見:地ケアは3つの役割を均等に評価するものではない 地ケア増加はあくまでも基準を満たしたうえでの話、前向きの議論をするべき 一般病床・療養病床から共にアウトカムに差がないため評価に差をつけるべきではない
1号側意見:3つの役割にはメリハリ付けても良い 患者状態に差がありどこでメリハリ付けるか 患者状態や投入医療資源に違いがあれば差をつける 一般病床からの入棟は相対的に状態が安定している
【回復期リハビリテーション病棟入院料について】
⃝回復期リハビリテーション病棟入院料5及び6の在り方について。
2号側意見:入院料5・6はコロナ禍で大きく変えない 上に行けない理由調査が必要
1号側意見:入院料5・6は上限年数を設ける 制限を検討する
⃝リハビリテーション実績要件等の在り方について。
2号側意見:まだ利活用できていない
1号側意見:1・3・5実績向上し基準値の引上げ検討 2・4・6も要件必要
⃝心大血管疾患リハビリテーション料の届出等を踏まえ、回復期リハビリテーションを要する状態の在り方について。
2号側意見:臨床現場に不合理の無いように注意必要 安静時の廃用症候群を加える
【特定機能病院におけるリハビリテーションについて】
⃝特定機能病院におけるリハビリテーションの在り方について。
2号側意見:特定機能病院は教育に専念で通常とは異なる評価必要
1号側意見:一部の病院の回リハ届出データのみで評価してよいのか
【入院横断的個別事項】
1.データ提出加算・診療録管理体制加算について
○データに基づくアウトカム評価を推進する観点から、その範囲について。
2号側意見:療養からも一定程度の提出あり、利活用を厚労省はどうするか
○ 医療情報システムの安全管理の評価のあり方について。
2号側意見:一定の期間要するため猶予期間必要 補助金必要 サイバー対策は重要インフラ 国の負担含めた対策考慮
1号側意見:サイバーセキュリティの補助金も考える
2.入退院支援加算について
○入退院支援をさらに推進することに係る評価について。
2号側意見:より充実した評価
○ ヤングケアラーについての入退院支援加算において、どのように考えるか。
2号側意見:ヤングケアラー追加により取り組む
1号側意見:ヤングケアラーの支援必要だが職員不足、連携必要 ヤングケアラーの早期発見課題は当然予見できたこと、大人側の問題 人材不足で加算あっても実施できない懸念 どう支援するかは国も含めて考えるべき
3.救急医療管理加算について
○ 救急医療管理加算の患者状態の判断基準等について。
2号側意見:指標だけでなく処置の評価も必要
1号側意見:判断基準を明確にする 加算2の実態も明確にすべき 救急管理加算は将来的に2を廃止し1を目指す
4.治療早期からの回復に向けた取組について
○治療早期からの回復に向けた取組についてどのように考えるか。
2号側意見:専従が要件化すると不可能になるため柔軟な対応必要
5.入院医療における栄養管理について ○病棟における栄養管理の評価のあり方について。
2号側意見:医療機関の管理栄養士が関与できる体制必要 フレイル等にチーム医療評価必要 薬局は栄養剤のアドヒア向上の取り組み実施
1号側意見:現状は管理栄養士人材が不足し対策必要
6. 褥瘡対策について
○褥瘡対策チームによる取組に係る評価について、どのように考えるか。
2号側意見:薬剤師の介入も評価必要