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初めての 診療報酬改定レポート27

11月19日中央社会保険医療協議会 個別事項(その5)の傍聴時の忘備録

 
今回は多くの論点があったが、ほぼ1号側と2号側で意見の一致が見られた。しかし小児入院医療管理料から無菌室管理料を外だし評価することについての考え方に1号・2号で激しいやり取りがあった。また医療的ケア児等の退院時服薬指導および精神科救急入院医療の経過措置についても意見が分かれた。


1・小児医療についての論点
【小児急性期医療体制について】
○ 小児造血器腫瘍の無菌治療室管理の評価について。


2号側意見:無菌室管理料の外だし評価すべき 管理費用に加算必要
1号側意見:無菌室の外だしは了承するがベースの小児入院管理料は引き下げ必要
*2号側反論→外だしは包括範囲内で評価できない意味、基本下がる考え方は正しくない
*1号側反論→こちらが国民一般の考え方
*2号側反論→外すには意味がある 一つの考え方での議論は如何なものか

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○ 小児救急の時間外の緊急入院対応に係る評価について。


2号側意見:時間外緊急入院の評価を検討 地域の医師の参加促進となる スタッフ確保にも評価必要
1号側意見:時間外は減少しており詳細情報無いと判断できない

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○ 医療的ケア児、小児慢性特定疾病児の退院時服薬指導の評価の在り方について。


2号側意見:服薬指導は評価すべき内容 小児の服薬指導は手間と時間かかる 医療機関と薬局の連携評価必要
1号側意見:手間と時間は他疾患でも同様、慎重にすべき 医療費負担増に繋がる

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○ CPT(Child Protection Team)に係る評価の在り方について。


2号側意見:マンパワーと知識要しCPTの評価必要 虐待対策に医師/SW/看護師の負担増 予防で医療費削減可能 
1号側意見:理解する 社会全体として対応必要

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【小児高度急性期医療体制について】
○小児特定集中治療室管理料に係る評価の在り方について。


2号側意見:PICUは治療内容と施設基準が合致していない 

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○ 重症先天性心疾患患者の評価の在り方について。


2号側意見:長期入院の上限を弾力的にする
1号側意見:ガイドラインと乖離していれば修正する


○新生児特定集中治療室管理料の評価の在り方について。


2号側意見:実態を踏まえて評価する 期間の算定上限の延長必要
1号側意見:評価するならエビデンスの蓄積が必要

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【小児の連携医療に係る評価について】
○ 医療的ケア児や小児慢性特定疾病児の必要な情報提供の評価の在り方について。


2号側意見:情報共有し多様化のため拡大すべき 学校医との連携必要 事務局は医療的ケア児の全体像の提示必要 
1号側意見:拡大に異論なし 診療情報提供料等の周知必要 学校の先生にも情報必要

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2・周産期医療についての論点
【ハイリスク分娩管理について】
○ 周産期医療体制の評価の在り方について。


2号側意見:連携の確立あれば診療所であってもハイリスク管理を検討する
1号側意見:ハイリスク分娩管理は評価する 医療の質に差があれば点数も差をつける

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【妊産婦の支援について】
(重篤な疾患の診断を得た胎児に係る妊産婦の支援について)
○出生後早期に多職種による連携、包括的なサポートに係る評価について。


2号側意見:評価する


(妊産婦のメンタルケアについて)
○ 周産期におけるうつの行政機関や精神科との連携支援の評価について。


2号側意見:厳格化すると連携取組みの邪魔になる 現状の心理ケアはボランティア 専属の公認心理士と連携必要 
1号側意見:行政や精神科との連携は医療機関の役割

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3・精神科救急入院医療についての論点
○ 精神科救急医療体制の病床数上限、実績要件、対象疾患・状態等について。


2号側意見:ワーキンググループの評価に沿って検討 精神科救急入院料の経過措置は地域体制確保が必要 実績要件は現行、対象疾患は発達障害を追加 算定対象は緩和する 身体症状合併の評価必要
1号側意見:対象の気分障害は範囲が広く要件検討 病床の妥当な数を決める 経過措置の漫然とした延期は反対

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