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初めての 診療報酬改定レポート19

10月20日中央社会保険医療協議会 総会(第491回)○外来(その2)について 傍聴時の忘備録

今回の総会は各論点での議論よりも、かかりつけ医の在り方について1号側・2号側共に多くの委員から意見が述べられ大きな議論となった。そのためかかりつけ医の在り方についての意見を中心に記述する。

*かかりつけ医の在り方について


2号側:従来からかかりつけ医機能は存在した。要件化の中で24時間対応が阻害要因なら緩和すべき 中医協は制度論を議論する場ではない かかりつけ医の定義は医政局マター 
議論は制度の問題を論じる 医療の信頼関係は制度で規定することには馴染まない  
1号側:既存の枠組みではなくかかりつけ医の在り方を整理するとともに患者の利点を明確化する評価が必要 かかりつけ医の患者目線での再定義を望む 推進は重要だが国民理解が得られていない コロナ禍のかかりつけ医の検証必要 慢性疾患以外でも全年齢でかかりつけ医を持つよう推進すべし かかりつけ医の制度化で役割を明確化すべき ワクチン接種でも国民意識との齟齬が露呈した パーツパーツの論点議論ではなくかかりつけ医の大きな課題の議論が必要 制度化は中医協マターではないが制度上の環境整備は議論するべき

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各論点についての意見は以下の通り
〇かかりつけ医機能について

・地域包括診療料・加算の評価の在り方について:
・予防接種の診療報酬をどのように考えるか。
2号側:予防接種の相談体制を追加

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〇小児におけるかかりつけ医機能について


・小児のかかりつけ医機能に係る評価について
2号側:24時間対応の要件緩和を望む 従来からかかりつけ医機能は存在した。要件化の中で24時間対応が阻害要因なら緩和すべき
1号側:実態として対応する仕組みが必要

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〇医療機関間の連携について


・診療情報提供料(Ⅲ)の他医療機関の施設基準の届出状況の把握等について
2号側:専門医療機関に一定の理由あれば請求可能な仕組みに変える 患者情報共有の観点から活用を広げるべき かかりつけ医と専門医が伴走可能に見直す
1号側:診療情報提供料Ⅰと同時に自院の届け出状況も共有する 提供元の届け出状況把握は必要 紹介先から情報提供した場合は算定できるよう緩和

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〇生活習慣病管理について


・生活習慣病管理料の評価の在り方について
2号側:予防により医療費削減となるため評価を高める
1号側:包括範囲は患者負担が増える設計は避ける

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〇耳鼻咽喉科診療について


・耳鼻咽喉科領域の処置の評価の在り方について
2号側:包括化は臨床実態に応じた形態であるべき そもそも基本的評価が低い 
1号側:判断するにはエビデンスが少ない
・小児の耳鼻咽喉科領域の抗菌薬の適正使用に係る評価の在り方について
2号側:小児抗菌薬適正加算をかかりつけ医以外の耳鼻科領域で評価してはどうか

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