初めての 診療報酬改定レポート45
1月12日中央社会保険医療協議会総会(第509回)入院(その9)及びこれまでの議論の整理(案)傍聴時の忘備録
・総会では前半議題の個別事項(その13)歯科用材料価格改定とコロナ感染症対応(その3)は大きな議論無く承認された。
今回は「これまでの議論の整理」が丁寧にされており、抜け漏れを防ぐ意味でも一度目を通すと良いと思いました。
*入院(その9)急性期入院医療について(その4)
【一般病棟用の重症度、医療・看護必要度について】
○ 急性期入院医療の評価項目の在り方について。
項目の見直し 配点の変更 項目内容の見直し。
○ 重症度、医療・看護必要度を用いての評価の在り方について。
・2号側意見:コロナ禍での変更は承服できず緩和が妥当 現状は内科系評価が不十分で心電図削除は内科系評価に大きな影響 入院料4~6の緩和は必要な措置 中小医療機関はコロナ対応している 大きな変更は急性期医療に多大な影響 変更により中小病院の2~3割が満たさない基準は容認できない
・1号側意見:A項目の心電図影響が大きい 2/3が満たさない基準が妥当か 見直し案④を基本として議論する ④案を軸に検討すべき 必要度ⅠとⅡの格差も検討課題
(2号側反論→3割が脱落する④案を安易に議論している 2/3が急性期にいらない患者ではない 机上の数字通りには現場は動かない 厳格化が機能分化に繋がるかを考えるべき)
【特定集中治療室用の重症度、医療・看護必要度について】
○ 高度急性期入院医療の判定基準を「A項目3点以上」に見直すことについて。
○ 特定集中治療室用の重症度、看護必要度において、各入院料の該当患者割合について。
・2号側意見:より充実した評価必要 厳格化は論外 A項目該当性をレセより抽出する場合の患者割合は余裕ある設定を望む B項目は手厚い看護配置の根拠となる88
・1号側意見:実態を反映した条件の3-1、3-2が基本
*議論の整理について(今回は内容議論ではなく、まとめ方が妥当かどうかを前半ⅠとⅡ、後半ⅢとⅣで議論)
Ⅰ 新型コロナ感染症等にも対応できる効率的・効果的で質の高い医療提供体制の構築
Ⅱ 安心・安全で質の高い医療の実現のための医師等の働き方改革等の推進 について
・2号側意見:入棟前病棟が異なる地ケア病棟のそれぞれの役割とは(事務局回答→実態は相違あるが求められるものは同一)
・1号側意見:メリハリが原則 紹介受診重点医療機関における入院医療の新たな評価は合意していない かかりつけ医の議論を継続する 看護職処遇改善スケジュールは(事務局回答→9月までは補助金、10月から診療報酬で対応) 看護職の充実した研修実施は評価ではなく要件強化も選択肢
・公益側意見:働き方改革は院内施策だけでなく診療重点化も含めて寄与する重要施策の記載工夫必要
Ⅲ 患者・国民にとって身近であって、安心・安全で質の高い医療の実現
Ⅳ 効率化・適正化を通じた制度の安定性・持続可能性の向上 について
・2号側意見:後発医薬品の薬価収載後早期販売の取り組み必要 敷地内薬局の妥当性につき議論必要 フォーミュラリは診療報酬には馴染まない オンライン資格確認は基盤であり残すべき(1号側反論→導入が先決 新たな評価の表現はおかしい)
・1号側意見:診療明細書無料発行につき議論が無く遺憾(2号側反論→明細書無料発行について経過措置終了待たずの議論は反対) 明細書に項目の実施日明記要望 オンライン資格確認の新たな評価は明確に否定 歯科基本診療料の評価見直しの表現を見直す フォーミュラリを療担記載含め推進を追加する(2号側反論→一貫して反対 療担記載は論外)
・公益側意見:利用者は医療の質が分からないが情報提供を促す施策はどれか(事務局回答→分かり易い情報の見える化は今後個別の項目で議論を行う)
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