
初めての 診療報酬改定レポート9
7月7日中央社会保険医療協議会 総会(第482回)
おはようございます!須藤です。7月7日に開催された中央社会保険医療協議会総会からのレポートになります。
今回の議論ではコロナ感染症対策の特例的な措置等を9月30日以降も継続するのかしないのか、診療報酬の根本説含み激しい議論となりました。外来ではかかりつけ医とオンライン診療に議論が集中した感があります。
最初に事務局から今回の会議は、ファクトベースで資料作成。論点洗い出しが今回の目的との説明があり会議が開始されました。
〇コロナ・感染症対応(その1)
・2号側意見:
コロナ終息しても今後の感染対策として基本的なものは継続するべき。 他の感染症が激減しており、措置は9/30以降も延長し感染対策を一層進めるべき。日本の医療機関は内部留保が少なく脆弱。診療報酬とは医療提供を維持するのも目的であり、経営支援の対応も可能。
・1号側意見:
今回の措置は定量的根拠なく策定された。必要な対策はエビデンスに基づき恒久化も考える。特例等は中医協での議論無く決定されており安易な継続は反対。診療報酬と補助金で役割を変える必要あり。診療報酬は診療を受けた対価が大原則であり、減収を診療報酬で対応するべきではない。
2024年から始まる第8次医療計画に対して、何故今から医療報酬を絡め議論するのか。
・事務局:
9/30の経過措置は改めて議論する。第8次医療計画はこれから医政局で議論が始まるため同時並行で中医協でも議論を行う。
〇外来(その1)
・2号側意見:
*かかりつけ医→一層の充実対応を要望する。条件を明確にすることを要望。 各委員でかかりつけ医に対するイメージが違う。かかりつけ医とかかりつけ機能が錯綜している。信頼性がベース。フリーアクセスは担保すべし。
*オンライン診療→対面が原則であり、アクセス困難時の補完と考える。老年医学会等のオンライン診療に対する提言等はどうか。
・1号側意見:
*かかりつけ医→最大の論点である。在り方は十分議論されてない。枠が必要。かかりつけ医の定義・意義は国民に理解されていない。ゲートキーパーの役割。患者視点が欠如しているのでは。0ベースで再構築が必要。*オンライン診療→質の担保はどうするか。オンライン診療の普及に対する課題を議論すべき。対面診療に誘導する意味でもオンライン診療は有効。難病患者にとってオンライン診療は助かる。
〇私見:
感染症対応では特例措置を継続するか否か、経営支援は診療報酬で対応するか切り離して補助金で対応するかで1号側/2号側で激しい議論となった。
また外来での主な論点は①かかりつけ医の要件等の明確化では一致②オンライン診療を対面診療の補完手法とみるか、オンライン診療自体を有用な診療方法とするかで意見が分かれた。
ただコロナ対応では各種団体の利益代表の側面は理解するが、あまりにも国民不在の議論ではないか。