初めての 診療報酬改定レポート16
10月13日中央社会保険医療協議会 総会(第490回)傍聴時の忘備録
今回の総会も議題についてはすべて承認されたが、在宅(その2)については会議時間の半分以上を討議に費やし鋭く意見が対立した。よって在宅についての忘備録を作成する。
議論を整理するために論点ごとに双方の意見を記述する。
〇継続診療加算について
・2号側意見:在宅の裾野を広げる目的で手直しを要望する。進捗のネックは24時間対応、緩和を考えるべき。24時間対応でなくとも応援体制を確保するフレーム作りが必要。協力医療機関の評価が無いため依頼側が遠慮するのが実態ではないか。在支診以外の診療所の負担と評価が伴っていない。緩和のみでは質の低下懸念もあり在り方の検討が必要。
・1号側意見:要件緩和は質を落とさないことが前提である。地方では在宅医数も少ないため、人材確保やレスパイト含め議論が必要。進捗について議論するために事務局は継続加算算定施設の必要なボリューム感を提示して欲しい。協力医療機関の確保不可は医療機関が無いのか断られているのか実態はどうか。協力側にうま味がないから断るのか?
→これに対して2号側から激しい反論があった:頼む方が頼み難いと言っている。受ける方が断っている訳ではない。発言は失礼であり撤回を要求する。
〇在支診・在支病について
・2号側意見:在支診/病とも在り方を整理する必要がある。後方支援の200床以上の要件は廃止すべき。地域連携の中核であり施設基準で明確化してはどうか。
〇在支病の施設基準について
・2号側意見:在支病の緊急往診実績0は急変患者を受入れて往診できない実態の反映。 実態に合わすよう見直しが必要である。在支病は受入れ実績を要件としても良いのではないか。緊急往診実績0は緊急往診前に連絡あり→訪問看護が介入→緊急入院要請の流れで緊急往診が無くなることと、在支病のバックベッド機能が合わさった結果ではないか。
・1号側意見:そうであっても在支病緊急往診の0件は如何なものか。要件化を考える。
〇外来医と在宅医の連携について
・2号側意見:オンラインで在宅医と外来医の連携等、前向きに検討すべき。オンライン診療のDtoD withPの考え方。多職種連携も評価してもよいのではないか。
・1号側意見:両者の棲み分けやタイミングを整理しておく必要がある。
〇在宅ターミナルケア加算について
・2号側意見:小児ターミナル加算の乳幼児は十分な評価となっていない。一度整理してから評価を議論してはどうか。ACPは介護では要件となっており、施設基準としても考慮する。GLを踏まえ設定していない理の分析が必要。ACP要件化は時期尚早ではないか。
・1号側意見:ACPについてはまず強化型在支病と在支診の要件化として検討すべき。