ほとんどの人が知らない本当の最適な穂先の選び方
かかり釣りタックルにおいて最も多くの人が興味をお持ちのトピックはおそらくロッドなのではないかと思います。
リールのメカメカしい魅力にももちろんたまらないものがありますが、どこまでもアナログでスペックでは何ら伝わらないロッドの不思議な魔力に取り憑かれてしまっている人も多いのではないでしょうか。
少なくともうちのユーザーならほぼ100%それが当てはまるのではないかと思います。
釣りにはたくさんのジャンルがあって、いろんな釣りに特化したさまざまなロッドが長い歴史の中で工夫され、洗練されてきました。
その中でもかかり釣りロッドは一種独特な、他のロッドにはない特徴があります。
それは初めて見る人だといったい何でここまで⁉︎と驚くような細さ、繊細さを持つ穂先です。
不注意でどこかにちょっと引っ掛けてしまっただけであっけないほど簡単に折れてしまうような、そんな鋭敏な穂先を通して海底からのシグナルを読み取るところにこの釣りの一番の妙味があるのではないでしょうか。
いわばかかり釣りロッドの穂先はこの釣りにおいて最も重要な鍵だと言えますし、かかり釣り師が最もこだわるべき部分だとも言えます。
それほどまでに重視される穂先について私は竿屋としてもう何十年も考え続け、研究してきました。
どんな穂先が最も良いのかということを、考えれば考えるほど深みにハマり抜け出せなくなっていた時期も長く経験してきました。
この釣りをある程度経験した人なら誰もが知っているでしょうが、穂先はいつでもどこでも同じもので良いというものではありません。
主にその釣り場の水深や潮流によって求められる硬さや曲がり具合(調子)が変わってきます。
水深が深いほど硬く浅いほど柔らかく。潮流が速いほど硬く緩いほど柔らかくといった具合です。
実際はその2つの要素を組み合わせて深くて速いからかなり硬いものをとか、深くはないけど速いから硬めのものをとか、浅くて緩いからかなり柔らかいものを、といったように複合的に適切な穂先の調子や硬さを考えます。
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