届けもの


彼は忙しなく何処かに

向かっていた。

息は荒く

背中には汗を滲ませ

”それ”を届けるために。 

周囲は人で溢れている。

どうしようもない暑さの中

彼は向かった。

そこは小さな小部屋だった。

窓が一つ

外は相変わらず

人で溢れ

通り過ぎ行く人が見える。

彼は”それ”を

小部屋のそばに置き

部屋を後にした。


”それ”は


今も誰かを喜ばせている。

彼は今日も

”それ”を

届ける。


・〜・〜・


ユメ



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