元気だよ
僕は結婚していた。
小さな娘がいる。
ある日
出かけようとすると
娘が泣いていた。
娘は廊下で
泣きじゃくり
なぜ泣いているのかわからない。
そっと抱きしめると
娘の後ろに人影が見えた。
疲れているのかと思い
瞬きをする
すると
小さな女の子がいた。
少女は娘くらいの歳か。
どうしてか
どこか懐かしい感じがした。
急な出来事に気が動転したが
落ち着かせる
今家に私たち以外いるはずは
ないのだか
確かにここに少女はいる
少女はうつむきながらもこちらをみた
ギュッと抱きしめる手は強くなる
怖くはない
少女に問いかけた
君は誰?
どこからきたの?
少女はゆっくり口を開いた
よく聞き覚えのある名前
どこからきたかはわからない
僕は泣いていた
抱きしめる手も再び強くなる
痛い
娘がいう
我に帰り
ごめん
と娘をみると
もう泣き止んでいる
もう一度後ろみると
もう誰もいない
でも確かに
〇〇
と言っていた
娘は大きくなったよ
元気だよ
彼女に伝わっただろうか
・〜・〜・
ユメ