ストロークス/過去の共通点
鍋を焦がしてしまった。
マニキュアをぬりながら料理をしてはいけない。
正確には、ネイルをしながら音楽を聴きつつ料理をしていた。
高校生の一時期、スピーカーの前にうずくまって延々聞いていたアルバム。
ちょっと懐かしくなって夫に話したら、彼も高校生の頃、このアルバムを聞いていたらしい。それどころか、大好きだという。
結婚して10年になるが、知らなかった。
いや、私がそのCDを持っていることには、彼は気づいていてもおかしくないと思う。CDの出番がなくなって久しいが、棚にあったのは確かだ。でも、なにか言われた記憶はない。みずくさいなぁ。
それでも、過去の共通点を発見するのはうれしい。
知り合う前からなにかを共有していたかのように、錯覚してしまう。
もう1つ、高校時代に繰り返し聞いたバンドは、リバティーンズ.
ストロークスの、どこか洗練されていて古びない音楽に対し、こちらは民謡みたいな感じではないかと勝手に比較している。ごちゃごちゃしているけれど、心に訴えかけるメロディ。
底が真っ黒になった鍋は、とりあえず水につけて放置している。家の中はまだ焦げくさい。