桜舞い散る中に忘れた記憶と。:シリーズ『名前を付けて保存して』①

友人達と花見をした。

たまたま11年前と全く同じ日、同じ場所だった。

そんな出来事は、今日まですっかり忘れていた。

記憶とは不思議なもので、少しのキッカケで昔の事をいきなり引っ張り出してきたりする。

せっかく思い出したので、書いて残しておく。

当時、少し年上の女性を口説いていた。何度か「付き合ってよ」と言っていたが、僕の女遊びも全て知っていたので告白も取り合ってもらえなかったが、何故かちょこちょこ会ったり連絡をとる間柄だった。

その日の前の週は、確か動物園に行った気がする。動物園には行くキャラに見られていなかったので、誘われた時の返しにグッときたと後日言われた。

「ダメ元で誘うけど、動物園行かない?」

「じゃあ早起きしなきゃね」

嫌がりつつOKをくれるもんだと思ったらしいけど、すんなり返ってきた言葉にその子は驚いていたと記憶している。

動物園では、ゴリラとワニが良かった気がする。相手は弁当を作ってきてくれた。

花見の当日、色んな友人を誘ったけど、仕事やら何やらで夕方から来る人が多かった。花見は、その子を含め3人でやった。

スーパーで酒やつまみを買って、何の変哲もない例年通りの桜を見た。

すぐ寒くなったし、その子も夕方から予定があったので解散し、集まってきた友人達と花見ではなく居酒屋で飲んだ。

昼から飲んでたから眠くなり、当時はルームシェアしてたので家で飲もうという事になった。そして、飲んでる途中に寝た。

寝ている間にその子から電話がきて、友人が出た。

僕は起こされて電話に出た。

「付き合うって話だけど、本気にしてもいいの?」

「ごめん、眠いから明日にしてもらっていい?」

本当に眠かったんだよ。

その日は31日だったから、「付き合った記念日は1日にした方がたくさん記念日あるじゃん」と言って次の日に付き合い始めた。

そんな花見とすでに終わった恋の思い出。

「でも、ふりかえれば甘ったるく」な話。

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曲はやっぱりケツメイシの「さくら」ですかね。

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こういう話はいっぱいあります。

シリーズ名を付けました。

それではまた。

西川タイジ





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西川タイジ
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