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【ゆるゆり】西垣先生の発明を真面目に考えてみる

ゆるゆりには個性的なキャラクターが登場しますが、その2大巨頭のひとり、西垣奈々先生は学校で実験してはあちこちで爆発を起こしている個性的すぎるキャラクターです。

今回のゆるゆりのゆでは、6月21日に誕生日を迎えた西垣先生の発明を検証していきます。

発明1:空を飛ぶ

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ゆるゆり 4巻 p.55 なもり,一迅社

西垣先生は学校から家まで空を飛んで通勤しようとしているようでした。作中コマ内には人に装着するタイプの翼が描いてありますね。すごいぞ。かのレオナルド・ダ・ヴィンチが発想したといわれるオーニソプターのイメージでしょうか。

オーニソプターのような可動翼による飛行は技術的難易度が高く、時代を経て固定翼での飛行に焦点は移りましたが、調べてみると、羽ばたき機構を用いた飛行機での飛行は実験に成功しているようですね。

機体の重量は43 kgと軽量ですが、翼の長さは32 mとのことでB737サイズの旅客機並です。飛ぶにしても着陸するにしても広い場所が必要そうですし、これを用いるとすれば高岡に滑空場を整備するしかなさそうです。たったひとりの通勤のために……。

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ゆるゆり 4巻 p.56 なもり,一迅社

西垣先生は当初の案として発射台からの射出を模索していたようですが、家が半壊し家の屋根が無くなったとのこと。すごいぞ。強引に火薬で射出しようとしたんでしょうか、爆発大好きな西垣先生らしいですね。近所に被害が出なくてよかったです。

レールガンのように永久磁石と電磁気を用いて加速すれば家のさらなる損傷は避けられそうですが、反動対策のために長距離のレールが必要なようです。

似たイメージの、サーカスの催し物である人間大砲圧縮空気を使って飛ばしているようです。60 m近い飛距離記録があるようですが、学校から西垣家までの3 kmを飛ばすためにはもっと巨大な発射台と確実に受け止めるための広域をカバーするネットが必要そうです。

こんな動画も見つけました。動画後半には遅刻間際に一瞬で登校する様子も映っています。しかしながら、初速12500 m/s(マッハ36.4)で射出されて生きている人間はまず居なさそうです。作中発言の通り西垣先生が不死身だとしても空中で原型が無くなりそうですよね。発射台案は難しいといえます。

現実的な案としてはレスキュー用にも用いられているジェットスーツが挙げられます。

記事によれば腕と背中にガスタービンエンジン5基を装着するジェットスーツで、ジェット燃料(ケロシン系)により5-10分間使用可能とのこと、最高時速は約137 km/h らしいので 3 kmの距離なら1分ちょいです。文字通りひとっ飛びですね。

別タイプを取り上げた記事によれば1セットで5000万円。重さは30 kgで運用には肉体改造とトレーニングが必要とのこと。頑張れ西垣先生。

発明2:謎の薬

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ゆるゆり 4巻 p.57 なもり,一迅社

松本りせちゃんを被験者に行われている謎の薬の治験について語る様子です。失敗したのか声が高くなったり髪が伸びたりしているようですね。すごいぞ。

作中コマで触れられているヘリウムガスですが、喉に作用しているわけではなく、ヘリウムガス自体が空気の3倍で音を伝えるために声が高くなったように聞こえるのだとか。

そんなヘリウムガスすら比べ物にならない薬ってどんなのでしょうね。薬により声が変わるという事例をウェブで調べると、ぜんそく用の薬を吸入した後に声がかすれる事例はあるようです。なお、髪が伸びる事例については確認できませんでした。むしろ髪が伸びる副作用のほうが世間から求められている気がしますが、どうなんでしょうか。

発明3:ラジコンつき時計

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ゆるゆり 5巻 p.106 なもり,一迅社

生徒会室にあった壊れた時計を直す西垣先生が発明したのがラジコンつき時計です。ラジコンといいつつもプロポによる操作はできず、「今何時?」とたずねた人のところに自動で飛んでいくようです。すごいぞ。テールローターが無いので反作用により時計部分がとてつもないスピードで水平回転しそうな気もしますが、謎の技術で姿勢制御しています。

発明4:犬型時計ロボット

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ゆるゆり 5巻 p.108 なもり,一迅社

発明3:ラジコンつき時計の直後に作られたのがこの犬型時計ロボットです。鳴くたびに現在の時刻を教えてくれるとのこと。すごいぞ。タッチパネルも音声認識も無いものの、ディスプレイ部分は近年普及している画面付きスマートスピーカーに近いデザインにも見えますね。時代の先端を行く西垣先生です。

犬型の変形するアナログ時計はAmazonで見つけることができました。時刻をひっきりなしに鳴く機能は無いようです。それもそうですよね。

犬型ロボットというとソニーのAIBO(aibo)が浮かびます。近未来感ある角張ったデザインだった初代AIBOは2006年に販売中止となりましたが、2018年に丸っこいデザインに変更した新型が販売されているようです。ウェブサイトの紹介動画をみる限り、本物の犬にかなり近い振る舞いをしています。

ペットロボットといっても最近では犬や猫をモチーフにしたもの以外も出てきています。多様化が進んでいますね。

西垣先生もゆくゆくは次世代のチョコ(かつて飼っていたペットロボット)を開発するのでしょうか。西垣先生はチョコとの話はと言っていましたがどこまで作り話なのか気になるところです。

発明5:トラッキング上履き

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ゆるゆり 19巻 p.86 なもり,一迅社

データを取りたくて人の上履きを改造してしまうとんでもない西垣先生でした。作中コマでは心拍数がとれることが分かっています。すごいぞ。

調べたところ、実際に靴底タイプ・足首バンドタイプ・靴下タイプのウェアラブルデバイスはあるようですし、上履きを魔改造するのはあながちズレた発想でも無さそうです。上履きをはいている間、つまり学校にいる時間中だけをトラッキングしているあたり、被験者のプライバシーにも一応配慮しています。本人には無断なんですがね。

松本りせちゃんを抱えて分かるほど重いようですが、現在販売されているスマートバンドは重さが5 g~50 g程度と軽量であることを考えると、だいぶ測定機器が詰まっているようですね。西垣先生は松本りせちゃんの何のデータを取りたかったのか気になるところです。

さて、ひととおり最新19巻までに登場した西垣先生の発明を見てきました。自分だけのアイデアだと思っていても、似たアイデアを思いつく人ならば世界中に居るわけで、不格好でもそれをきちんと形にできる人はたった一握りです。そんな中で生徒たちにツッコまれながらも「作ってみた」を平然とやってのけられる西垣先生はさすがですね。

チャリでしれっと夕方学校に来ても、理科室を出禁になっても、生徒会室を爆破しても、なお雇われ続けているのは、ひょっとしてパテント的な何かが学校側にじゃぶじゃぶ入ってきてるのかも……と七森中の闇を勘ぐってしまった筆者でした。

西垣先生誕生日おめでとうございます!


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