貼る人 剥がす人
これまで大企業から中小企業のいろいろな人達と仕事をしてきました。
製造業を中心に仕事してきましたがその経験で気になったところを記します
仕事の組立が出来ない
電子部品をなどを扱う製造業になると静電気対策を行うことになります。
静電気は、冬に経験する服を脱いだときに発生するバチと電気が飛ぶアレです。これ意外と痛みがありますが、これが電気部品に起こると故障の原因になるので工場内は静電気が発生しないように対策を取ることになります。
工場生産ラインにある什器備品、設備、床、工具、作業着、靴などを接地することで静電気を逃がすことで対策をします。
※接地とは地球に逃がすこと、アースを取るとも言いますね。
工場長が静電気対策を進め始めましたが、何だか進め方に問題があるようで確認したところ、
・数量把握と番号ラベル貼り付けを技術課の山本さんが担当している
・どうもこれは、工場長と技術課メンバー4人で進めている
状況確認に製造部Aライン先頭からどんな感じでラベルが貼られているか順次見ていくと、Aラインのとある工程担当の山田さんと鈴木さんが作業している作業台に貼られていないものを発見したので確認したところ、
私:この作業台にラベルが貼られていなかった?
山田:剥がしましたよ
私:え?、静電気対策の一貫で作業台、棚などに一貫番号を山本さんが
ラベルを貼っていること聞いていないの?
山田:聞いてませんよ
鈴木:何の目的があるとか、剥がすなとか何も聞いていませんよ
山田:何の説明も無いので知りませんでしたよ
こんな工程が彼方此方に発生。
貼る人、剥がす人 混在の工場組織運営 まるでコメディーで笑うしかない
仕事の組立が出来ておらず組織運営が出来ていないとこうなりますよね。
今回の事例で言えば
・目的:静電気対策で什器備品の棚卸しを実施すること
・手段:技術課の山田さんがラベルを貼ること
・周知:ラベルは剥がさないことを製造部員に周知徹底すること
この事例で言えば工場長は部門長として失格です。
まとめ
部門長は、関連する部門メンバーを招集して、目的、手順、期間などをきちんと伝えること、誰がどの様に進めるのか具体的手順を明確にしておくことが重要となります。そして、始まったら自分で考えていた通りに進んでいるのか確認する。この確認作業を絶対に行う必要があります。出来ていなかったら即座に修正しなければなりません。
徒労に終わることの無いように注意しましょう。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?