地球温暖化(気候変動)についてかんがえることは??
「ストップ温暖化教室」の授業で児童に紹介する図書に講談社新書「地球は寒くなるか」1975年出版がある。この本が出版された数年前に『平成の米騒動』が起きて、その要因として地球寒冷化が話題になった。平成の米騒動はコメの不作で国民は主食(?)を手に入れることが困難になった。政府は海外からコメを輸入することに奔走し、ジャポニカ米の栽培量が多いカルフォニア州にアプローチした。しかしその案は失敗し、タイ、ミャンマー等から輸入することになった。同地のコメは米粒が長く、パサパサしているので国民には不評であった。数年後、不作が解消して以来、地球寒冷化説は消えてしまった。
話を変えて「地球は寒くなるか」を読み返すと驚くべき記述があることに気づいた。それは地球温暖化説について論じる部分です。地球寒冷化説を補強するために大気中の水蒸気や二酸化炭の量について触れている。
重要なのは『厳密に温室効果を検討して見ると、程度が違うだけでやはり温かくなることが分かった。もし現在の薬300ppmが600ppmに倍増したら、大気中の水蒸気が変わらない場合で1.3℃の地球平均気温の上昇になる。現在の湿度を維持するように、つまり気温が上がるにつれて、大気中の水蒸気量も増えると言うことにすると、水蒸気の温室効果も加わって、2.4℃の上昇になると言う』くだりです。このくだりは地球の平均気温をシュミレートしてノーベル賞を受賞した真鍋淑郎氏の説明に近いことです。
1973年に中東紛争を契機におきた第1次石油危機、そして石油価格の高騰、エネルギー資源の枯渇問題が注目されるようになり、膨張し続けたエネルギー消費にブレーキがかかった。が然し贅沢な生活に慣れた先進国の国民は一旦味わった果実の味を忘れることが出来なかった。石油危機は神が与えた傾向だったようだが果実(リンゴ)の味を知ったアダムとイブ(弱い人間)は楽園を追われてしまった。石油危機に慌てた先進国の人間(特に日本人)は省エネルギーに邁進した。ローマクラブが「成長の限界」と言う本を著した後、地球資源の限界という概念を重視するも、アダムとイブの愚かさが露呈してしまった。愚かな人間は埋蔵量が多いが二酸化炭素発生係数が大きい石炭に眼を向けてしまった。タールサンドやシェールガス等、採掘も処理も難しいエネルギーも実用化してしまった成功体験が。
わが国も深海にあるメタンハイドレードや岩石からの水素抽出に乗り出すようです。