CVポート
施設では点滴などをされている所は少ないと思うのですが、CVポートが入っている方の受け入れはちょこちょこあったりします🍀
今回は病院だけでなく、施設や在宅でも使用されるCVポートについてお伝えしたいと思います😄
【目次】
⒈CVポートとは
⒉CVポートの利点と欠点
⒊CVポートの穿刺と抜去
⒋CVポートの確認ポイント
⒌カフティーポンプとは
⒈CVポートとは
CVポートとは中心静脈カテーテルの一部で、主に抗がん剤や高カロリー輸液の投与に使われます。
施設では高カロリー輸液のために使用する事が殆どだと思います😌
CVポートはIVHカテーテル(中心静脈カテーテル)と違い、末梢を直径2~3cmのリザーバータンク(ポート)に接続し、外科的処置にて皮下に埋没させます。(図1)
ポートの中にはセプタムと呼ばれるシリコンゴムが埋め込まれており、ヒューバー針と呼ばれる専用の針を皮膚の上から刺入し、カテーテルを通じて中心静脈内に薬液を注入します。
⒉CVポートの利点と欠点
⑴利点
・セプタムへの穿刺が簡単、血管確保の為の刺し直しがない(少ない)
・カテーテルが皮下に隠れるので目立たず、日常生活に支障がない
・薬剤投与中、腕の動きが制限されない
・中心静脈に薬剤を投与するため、末梢静脈ラインに比較し静脈炎の発生リスクが低い
・適切な管理下では感染率が低く、長期使用が可能
⑵欠点
・小さな外科的処置を必要とする
・合併症のリスクがある(表1)
・異物を体内に埋め込むことへの不安を感じる患者もいる
⒊CVポートの穿刺と抜去
穿刺時(点滴開始)
①生食20mlシリンジ(※1)と接続したヒューバー針内を薬剤で満たしクランプする
②刺入部を消毒する
③CVポート周囲を触り中心を確認する
④ヒューバー針を利き手に持ち、セプタムに対して垂直に刺す
(タンクの底まで進め、コツッとした感覚があるまで針を挿入する)
⑤クランプを解放し、吸引して逆血の確認をする
⑥生食フラッシュし、ポート周囲が腫れない事を確認出来れば再度クランプする
⑦ヒューバー針の下に針が安定するような厚さで滅菌ガーゼを挟む
⑧翼状部の上からドレッシング材で固定する
⑨本体ルートを接続し滴下を開始する
(※1)10ml以上でないと、高圧になりすぎるため注意する
抜去時(点滴終了)
①本体ルートを外し、生食シリンジに付け替える
②ドレッシング材及び滅菌ガーゼをはずす
③生食フラッシュし陽圧ロックする
④ポート部を固定しながら反対の手でまっすぐ抜針する
⒋CVポートの観察ポイント
薬剤漏出や低栄養状態、皮下感染よって潰瘍が形成されることがあります。
ヒューバー針固定部・CVポート周囲の疼痛、腫脹、出血、発赤などの局所性炎症反応に注意します(図5)
また、敗血症などの全身性炎症反応をバイタルサインで観察することも大切です。
無菌操作のミスが感染の原因となるため、無菌操作は慎重に、ミスなく行うよう徹底します。
CVポートの長期間留置によりカテーテル周囲や内部に血栓が生じ、血栓症を起こすこともあります。
□CVポートカテーテルが閉塞していないか
□カテーテル先端の位置に異常がないか
□薬剤の滴下に問題がないか
□ヒューバー針固定部は問題がないか
□輸液ポンプは正常に動作しているか
□輸液セット各部の接続は緩んでいないか
□ルートに折れや閉塞、血液の逆流や気泡が混入していないか
上記項目も必ず確認します。
⒌カフティーポンプとは
カフティーポンプとは、在宅での高カロリー輸液をするために開発された小型の輸液ポンプです。
病院で使うようなポンプとは異なりコンパクトで、施設でこのポンプを使用される方もいます。
使い方の動画のリンクを記載しておきますね🍀
最後まで読んでくださってありがとうございます😆✨
スキやコメント頂けるととっても嬉しいです!
最後に、今回の記事を書くのに参考にしたサイトのリンクも貼っておきます😌🍀