アリス九號.「GRACE」発売記念 ”爆音試聴会”②〜メンバー登場&10曲解説〜
参加者全員で、暗転した中GRACEの全10曲をフルで聞いた後、いよいよアリス九號.のメンバー5人が登場。
眩しい…久しぶりに見る彼等はまた一段と眩しい(9月のワンマンライブ以来のお姿…)。
インタビュアーは、雑誌FOOL'S MATEで元編集部で当時からアリス九號.担当だった柳本剛(https://twitter.com/utopos_utopos?t=QqPEdSO8_0a6J652HYp7Fw&s=09
)さん。
柳本さん「今日はメンバーからお誘いいただいて…。ありがとうございます。」と。
誰だろう、誘ったのは?GRACEを聴いて臨んでらっしゃるんだけど、柳本さんから出てくる言葉に、「そうそうそれ!その解釈、その感想わかる!」って、頭の中で頷きながら聞いてました。インタビュアーさんの仕事、流石プロフェッショナルたるや。
※ここからは走り書きでメモしていたものを思い出したながら肉付けした覚書のようなレポになります
*アルバム【GRACE】製作の経緯
沙我
「2021年の終わりくらいにアルバム、EPではなく全てをかけた一作を作ろうということになったんですよ。SAGASEAで自分達の曲を一切演奏せずライブを成立させたことで浄化されましたね。LUNA SEAの曲を演奏することは緊張感があって、その緊張感を大事にしたくて次に活かしたいということになって。」
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ちなみに、きっかけになったLIVEである
"SAGASEA"は、是非抑えておきたい所でちょいと脱線しますね。
※SAGASEAとは
2021年の沙我プロデュースによる沙我バースデー2部制ライブ
全曲LUNA SEA曲、衣装も当時のLUNA SEAを意識したもの
沙我さんがアリス九號.の公式You Tubeに、LUNA SEA先輩のDejavuを、1人でドラム以外全てのパートをカバーした動画も挙がってあるので、ご興味のある方は是非覗いてみてほしい。
アルバムGRACEの話に戻ります…!
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Nao
「EPは出してきたけれど、決め手に欠ける、決め手になる1枚はやってきていないなあと。やりたいなという思いになったんですよね。
アルバムを製作するということは重い作業なんです。GEMINIの再現LIVEをやったことで、バンドとしての形が固まった感じですね。」
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またここでGRACEの製作に至ったLIVEだと皆が言う「17thTHEATER」公演と、4thアルバム「GEMINI」についても少しだけ抑えておきたい。
※17thTHEATERは、2021年8月28日にUSEN STUDIO COASTで行った、当時のバンド史上最高傑作と謳われた2011年にリリースのアルバム「GEMINI」の世界観を、時代を経てアップデートした公演。
こちらアリス九號.(当時の表記はAliceNine)が、2011年9月9日にNHKホールで行った「7th THEATER」から10年経った2021年、当時のGEMINIの世界観に、独立後の彼等の音楽が合わさってどの時代のアリス九號.を聴いていた人も楽しめるセットリストになっている。
2011年 AliceNine「GEMINI-0-eternal」
2021年 アリス九號.「GEMINI -I-the void」
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ヒロト
「自分はLIVEをやりたくてバンドを組んだのに、コ○○禍になってLIVEも、コール&レスポンスもできなくなって、何の為にやっているんだと思って。そんな時にGEMINIをやって高まったんです。」
柳本さん「フルアルバムということで、シングルに左右されない1枚になっていますよね。」
将
「Medleyでそれぞれの個性は出てきたんですけど、メッセージ性に欠けるねっていう問題提起から始まって、沙我プロのおかげでよくできたなと思います。」
※Medleyとは
2021年発売したEP、メンバー5人個々の誕生日月にそれぞれ作曲し1枚ずつ発売された纏め集のようなもの
沙我
「マスタリング自体は先月の14日くらいにようやく終わったんですけど、今はツアーで頭がいっぱいです。
PLANETNINEがいい例だと思うんですけど、アリス九號.はギターが2人いるけれどシンセに近い感じだったんですよ。バンドだけのサウンドでなるべく挑みたいのと、ヴィジュアル系のダウンチューニングの主流から距離をとってみようとおもって、かっこよく仕上げたいと思ったんですよね。」
虎
「シンセを入れずにバンドサウンドだけで構築するのは手間だけど、纏りがあってかっこいいなと感じてますね。」
*各局のポイント解説
01. Living Dead
沙我
「1曲目の雰囲気をどうするか迷っていて、壮大な感じで行くというのもあったんですけど、すごく変な事を思いついてしまって。7/8みたいなリズムのリフとか、変なのを考えていたけれど締まらなさそうで、でも、少し変なチューニングを半音下げにしているんです。多分チューニングを上げたらかっこいいんですけど、今風のかっこいいものになるので敢えてそうして拘りました。アルバムの覚悟みたいなものを伝えたいなと思いまして。
2、3年前くらいにDIR EN GREYのDaiさんとメリーのネロさんとセッションバンドでステージに立たせてもらったんですけど、そこの楽屋や練習の時にチューニング談義とかをひたすらしていて、そこでチューニングへの拘りは勉強になりましたね。あんなに凄いバンドの人でも思うのか、って。」
将
「歌詞についてはポエトリーでメッセージ性をしっかり伝えているんですけど、今この一瞬をどう生きるか自分で考えながら書きましたね。」
02. Funeral
沙我
「Funeralが先に完成して良かったと思ってますね。」
ヒロト
「この曲は展開が多いんですよ。間奏も長いけれど、そこからまた各パートに戻ってくるんですよ。バンドらしい物語のある曲かなと思っています。」
将
「歌詞は葬列が出てくるんですけど、デカダンスがテーマで、風景描写から引っ張ってきた感じですね。」
03. Moondance
Nao「ヒロトNaoで揉んで、沙我さんがまとめた感じですね(笑)」
沙我
「歌メロは将さんの今のキーに合わせたんですけど。将さんの本質ってデカダンス側だと思うんですよ。元の声はBUCK-TICKの櫻井さんみたいに低いのに、そっちのはずなのにアリス九號.の為にキラキラ王子様をしてくれてるんですよ!
もっと話す声は太いし、低いんだからキラキラとかやめてほしいんですのね!○○カンパニーが良くなかったんだ…!
歌録りもここ最近はずっと将さんだけだったんですけど、将さん1人でつける音はメロディが高いんですよ。DIAWOLFも高いじゃないですか。」
苦笑する将くんと虎さん(笑)
※DIAWOLF
アリス九號.の将&虎によるユニット
A9表記時代に表活動がなかなかない中で結成されていて、割とラウド系な音楽なイメージ。サポートは主に摩天楼オペラの燿さんとLOKAのドラマーだったKEN'ICHIさん。
04. Exodus:
沙我
「かっこいいと思って作った曲ですけど、実はオマージュが入ってるんですよね。プロが聞くとそう思うかもしれないです。メッセージを音でコミカルに伝えたつもりです。いかにヴィジュアル系ぽくしないか、ヴィジュアル系ぽくなくしたけど、ヴィジュアル系ぽいんですよね。そこはフフってなります。」
将
「歌を録るまでは、ボーカルはポップな所にいないといけないと思っていたけど、歌の中でストーリー性や沙我くんが大切にしているものを理解してきてできましたね。」
05. Envy
虎
「ここで皆さん寝たのかなと思いましたね(笑)この落とし具合はLUNA SEAを感じましたよ。」
沙我
「これワルツのリズムなんですけど、低いAメロで想像より楽しくRecできたと思います。」
06. 界
虎
「仮タイトルは【虎1】でしたね。」
沙我
「虎さんの曲ってアンドロイドみたいなんですよ。【TORA1】【TORA2】みたいな仮タイトルなんです。僕もそうなんですけど。ヒロトさんのはかっこいいですよ。」
虎
「素晴らしいプレゼントですよ、お経は。沙我くんは性格が変わってるんですよ、裏切りたい精神があるんです。サビにいくとアリス九號.らしさが出ているのが感じとれるかと思いますけどね。」
07. Answer
虎
「沙我さんに、先に"こんな感じでお願い"って言われて作ったんですよ。」
沙我
「虎さんぽくないアルペジオ入ってるんですよ。」
虎
「アルバムの空気感を合わせたくて、テンポは235bpmくらいあって早くて。
界はLIVEを考えて作りましたけど、昔らしさを出したくて、ギターソロはKagrra,の恋綴魂(ことだま)っぽくしました(笑)」
08. Roar
ヒロト
「これをリリースする時は、LIVEができて声を出せると思って作ったんですよ。これまでの溜まっていた思いを吐き出すギターにしてますね。」
09. Farewell Flowers
ヒロト
「苦節11年の曲ですね。
「Merry Christmas to U」の姉妹曲みたいな感じですね。ハーモニーとか。本体はずっと残っていたんですけど。
仮タイトルが【レクイエム】で、死ぬ時と生まれる時って似ているような気がしてるんですよね。コ○○禍になって引っ張り出してきたんですよ。シンセを入れるところを沙我くんがギターに置き換えてできました。」
柳本さん
「Envyを境にアルバムの世界観が変わった感じですか?1.2曲目で死の世界、MoondanceやRoarは現実味あるようなイメージですね。」
10. Grace
沙我
「ギターはもう決まってたんですよ。
レクイエムもあって天に召されるイメージがあったので、アルバムの最後に浄化されるような朧げなイメージですね。
LIVEではやりますけど、LIVEの終わりにはやらないです。入れたいけど、本編だけで召されたいので。最後にこの曲で纏まったし、自分いい仕事したなと思ってます。
この曲自体は将さんが、バンド独立後に持ってきた曲の中にあった覚えていたメロディなんですよ。将さんの曲って美しいものがあるんです。
将さんの曲はこのアルバムを作る中にないし、感情移入して歌った方がいいから、今くっつけるのは大変でしたよ。サビ前めちゃくちゃ転調してるんです。Graceがあるから、このアルバムはホッとできるんですよ。」
柳本さん
「エンディングへの意識はあったんですか?」
将
「走馬灯みたいな感じですかね。出逢って走ってきて、頑張ってきたのを労うような感じです。
3サビで転調する時は、沙我くんの気合が入っているんですよ(笑)」
*2024年でアリス九號.は20周年を迎える、今後の展望など今ここで伝えたいこと
Nao
「全10曲新曲は大変だったけど、悔いのないものができたと思ってます。」
虎
「来年にむけて、声を出せる空間は少ないけれど一緒に盛り上げていきましょう!」
ヒロト
「死ぬつもりで来てくれたら、僕達のLIVEが燃料になると思うのでまずはツアーに来てほしいですね!」
沙我
「たくさん聞いて、たくさん拡めてほしいですね。
メディアもなくなってるし、そういう拡める機会って少ないけど、恥ずかしくないものができたので、皆と曲を育てたいと思ってます。
アルバムとLIVEの曲順は違うので、LIVEへの思いがその日その日伝わればなと。」
将
「出し切ることが誇りだと思うけど、簡単ではないと思いますね。バンドを応援するのもそうだと思います。
胸張って楽しいツアーにしたいし、楽しんでいきたいです。」
このような感じで爆音視聴会は終わりました。FC限定豪華盤のGRACEを購入しないとこの視聴会は参加できなかったので、迷ったけれどこちら購入して参加できて良かったです。出来立てホヤホヤの曲をメンバーと共に聴けるのってファンとしてはとても嬉しいよね。
いつぞやのA9時代に出したEP「IDEAL」は発売前?にEASTで音源(ほぼ歌メロなし)を聴く会があったなあ。畝原さんと、デザイナーさんとそれぞれゲストに呼んで…マタニティ公演でもあったね。
本当に「アリスナイン」呼びとしては久しぶりのフルアルバム。独立後もA9表記になってからも毎年EP出してくれてるだけでもありがたいのですが、アリスナインとしてはAliceNine時代の「9」ぶりですか。
大学生の時に通学中車の中で聞いていましたよ、懐かしいなあ。実習、課題、レポートののループでライブには行くという考えもなく生きていたド田舎のバイトしてない学生時代。時が戻るならライブ行きます(大粒の涙)。
リアルタイムでまたこうしていろいろ苦難を経た中でできたものって宝物になるんだろうなあ。何者でもない自分の未来が見えない中で、こうしてひたむきに向き合っている人がとても素敵に見える。
いよいよ11/11本日からツアーが始まるわけですが。ツアー、2箇所だけだがフラットな気持ちで楽しみたい、そう思える視聴会でした。
https://linkco.re/BumhyeMD
■11/11(金) 福岡DRUM Be-1
■11/13(日) 岡山IMAGE
■11/19(土) 新潟NEXS
■11/20(日) 郡山HIPSHOT JAPAN
■11/25(金) 名古屋ReNY limited
■11/26(土) 大阪STUDIO PARTITA
□チケット:【全自由】¥8,000(税込/ドリンク代別途必要)
▼チケット一般販売
※予定枚数に達し次第販売終了となります。詳細は受付ページにてご確認ください。
イープラス https://eplus.jp/alicenine22/
ローソンチケット https://l-tike.com/alicenine/
チケットぴあ
https://w.pia.jp/t/alicenine-tourgtbs/
■12/24(土) EX THEATER ROPPONGI
□チケット:【指定席】¥8,000 (税込/ドリンク代別途必要)
▼チケットFC2次先行受付
□申込ページ:https://a9-numbersix.com/news/2983