「めんどくさい!」は大切なコミュニケーションを交わした証
相内です!仙台は5~6日ぶりに青空が見えました。やっぱり陽射しが差し込む朝は心地が良いです!
WAKUTOKIは見知ったメンバーどうしでの立ち上げではなく、ちょっと話したことがある程度の関係から団体設立を決めたので、団体の骨子を作っていくに当たって、価値観の相違や相互理解の浅ささから生まれる不穏な空気にたびたび直面しています。
先日はこんなことがありました。この先のタスクをどう進めていくかについて、はっちーとメッセンジャーでやりとりをしていた時のことです。
何気ない会話の最後に「自分のエネルギーが枯渇しない程度にね!」という励ましのメッセージが返ってきました。
エネルギーが枯渇・・・だと・・・!?
ぼくはこの言葉がどうしようもないくらい心に引っ掛かり、無性にイラっとしたのです。
ちょっと閉塞感が漂っていた状況だったので、はっちーが優しさを込めて送ってくれた一言だったことは容易に想像がつきます。
でもぼくの腹の中は
(ぼくのエネルギーが枯渇することなんてあると思ってんのか・・!?)
という気持ちでいっぱいになっていました。
人生を放り投げた時の空虚さ、外部環境に圧し潰されて身動きができなくなった時の息苦しさは、もう二度と味わいたくない。それ故にぼくは、ぼくの意志が正常に働くうちはエネルギーが枯渇するなんて考えられないんじゃ!
真っ黒な炎が未処理の感情に着火して、メラメラと燃え広がる感じがしました。だからそのまま、自分の気持ちを伝えました。
それを受け取ったはっちーは、ちょっと寂しさを覚えたようです。もっとお互いに助け合える関係になりたい!という想いが人一倍強いので、じゃあ私には何ができるの?一緒にやる意味あるの?と感じたかもしれません。
でも、ちょっと待ってくれ。
ぼくたちはワークショップを通じて世の中に貢献するために結成したのであって、仲良くなるためにチームになったわけじゃないんだぜ!!
これはかなり強烈な主張になってしまうので、せめて瀧本哲史さんがお書きになった『君に友達はいらない』から一節をお借りし、代わりに語ってもらうことでマイルドさを出してみようと思うのですが、
現実の海賊たちは、必要性があるから、仲間をつくった。仲間を見つけるのが目的ではない。私たちが暮らす社会も基本的に同じだ。仲間をつくるために、仲間を探すのではない。まず最初に目的があり、そのためには仲間を集めるというのが正しい手順のはずだ。
上記に書かれている通り、ぼくは1人でワークショップを続けることから作れる影響力に限界を感じたからこそ仲間を欲したのです。
1人でやっていては、自分がワークショップを実施できる瞬間しか世界に価値を返せないため、限定的な影響力しか持つことができません。インパクトを創り出すためにはチームの力が必要です。仲良しになりたくて仲間を求めたのではない!順番が、違う!!!
ただ!一瞬冷静になりました。一緒にやっていこうと決めた仲間に主張を強くぶつけて、勝ち負けを競っても仕方がありません。
しかも状況としては、良かれと思って励ましのメッセージを送ってくれたはっちーに、こちらが勝手に噛みついているだけ!
完全にぼくがごめんなさいする案件です(笑)
はっちーはきっとえええ?何ごとなん!?と思ったでしょう。励ましを送ったつもりなのに過剰に反応され、更にはチーム論まで主張されたらたまったもんじゃありません。超めんどくさいやつです。
これは、だめだな。自分でもそう思ったのですが、戦闘モードから抜け出せる気がしなかったので、少し間を置き、頭を冷やしながらあれこれ思案してみました。
どういう背景から一連のメッセージを送ってくれたんだろう??
きっと、この団体で自分には何ができるだろう?何に貢献できるだろう?といろいろ考えて不安になってる時もあるんだろうなあ。
自分が誘ったことによるプレッシャーなんかもあるんだろうなあ。
そういうのを受け取り続けて、お互いの安心感を醸成したいなあ。
そうこうしているうちにふと、はっちーは、
(何かをしないと私に価値はない・・・)
(何か貢献できることを見つけないと私はここにいてはいけない・・・)
というふうに思っているのではないか?という疑問が湧いてきました。
でもぼくは
「何かをしなければ価値がないだなんて思わないでねー!」
「はっちーが素のままでいてくれること価値なんだよー!」
という気持ちでチームを結成していたので、それだとだいぶ意識に乖離がありそうです。
この溝は埋めなくてはいけない!
そこで後日、ほとぼりが冷めて落ち着いた頃にこれらを伝えました。はっちーからは、嬉しそうなリアクションが返ってきました。ほっ。
この間、我らWAKUTOKIの前に「私で良かったら3人のメッセージグループに入るよ!」と奇跡のように仲間が増えたことも奏功しました。「君たちはまだ始まってもないんだから、うじうじ悩んでないで始めよう!」といった主旨のメッセージを彼女が伝えてくれたことは、本当にターニングポイントでした!必要な時に然るべき人を送ってくださったこの世界の優しさには感謝しかありません・・・!彼女の紹介はいずれそのうち。
さて、こうしてエネルギー枯渇の乱は一件落着となりました。危うく団体の始動前に解散する勢いでしたが(苦笑)、結果的にお互いにとって実りあるコミュニケーションが生まれました。
正直に言うと、あまりお互いのことを知らない者どうしが新しい団体を結成するのは、全方位的にめんどくさいことの連続です。今回の騒動も、めんどくさポイントが溜まりに溜まっていたからこそ、最後はカンタンにスイッチが入ってしまいました。
お作法も価値観も商慣習も異なる世界で生きて来たので、分かり合うまでに時間がかかるのは当然なのですが、スムーズに議論を進めて行きたいのになかなか議論が噛み合わず、日数だけが進んでいる時の徒労感は心を蝕みます。なんのために締め切りを設定して、議論の手順まで決めたと思ってんだ!!!怒 って怒鳴りつけたくなることも、あります。
でもこの問題には、スマートな解決法も、最短距離も無さそうです。
なぜなら「めんどくさいな」と感じるコミュニケーションほどその人らしさが凝縮されていて、結果的に、お互いがどんな奴なのか理解が深まるからです。当たり障りの無い会話からは、決して相手の輪郭はつかめません。そのため立ち上げのフェーズにおいては、時にはガチャンと正面からぶつかってみることが超重要だと思うようになりました。
ズレてしまったものを後から修正するのは、相当エネルギーを消費します。なんであの時に言わなかったの!?という会話が生まれるのはチームにとって大損失です!そうした状況をできるだけ回避していくうえで、真っ向から衝突しあうのは悪い選択ではありません。大切なことは、めんどくさいの中に詰まっているんです。
団体が走り始めたら、もっと効率の良いコミュニケーションが求められるし、実際そうなって行くでしょう。
そう考えると、めんどくささが際立つのは今この瞬間だけ。それならもっとめんどくささへ飛び込んで、心ゆくまで味わい尽くしてみるのも一興だし、それこそが立ち上げの醍醐味なのかもしれません。
この件なんて、ゼッタイ何年か後の飲み会でイジられるのが目に見えているし、他にも何か起こった時は「〇〇〇の乱」って名付けたらだいたいネタにできそうだし(笑)
新しいことに取り組むと、得られる学びが深いなあ。
こんな我らですが、いつでもワークショップの依頼をお待ちしております!お声がけくださると嬉しいです。
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相内 洋輔(個人のブログはこちら http://workshop-design44.com/ )
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