【そんきか】第2話「どうして相談室ではダメだったんだろう」
本インタビューは、大学院生のヒアリングをベースに、NPO法人パノラマが大幅に加筆修正及び創作と演出を施した、校内居場所カフェをわかりやすく学ぶためのコンテンツです。
なお、本シリーズ記事は300円(寄付付き価格)とさせていただき、校内居場所の運営にかかる費用に活用させていただきます。
-------第1話で、石井さんは「自分は相談室なんかにいるより、こういう開かれた場に出ていた方が、生徒たちの役に立てるんだろうな」と、おっしゃっていました。支援者が図書館にいて、生徒が自由に支援者にアクセスできた方がいいっていう考え方は、どこから生まれて来たものなんですか?
石井:どこから? う〜ん、そんなことを訊かれてもなあ……。聞き手くんは、人に相談して、悩みを打ち明けるって、すごいエネルギーがいることだって思わない?
-------誰に、どんなシチュエーションで、どんな風に伝えるかとか、言われてみればそうですね、けっこう考えちゃいますね。それに、間違った受け取られ方しないかとか、相手に負担をかけてしまわないかとか、すっごくいろいろ考えた挙句に、結局誰にも言えなかった、なんていうこともありますよね。
小川:もしも、大人や先生への不信感がある生徒だったら、「甘えたこといってるんじゃない!」って怒られると思うかもしれないですよね。実際、重い相談をされて、先生に相談したのって訊くと、「先生に言ったってどうせダメだから」って言われることはけっこうあって……。悲しくなりますよね。
-------大人に相談して救われたという成功体験を持ったことがない生徒が、大人に相談するのか?っていうことですね。
ここから先は
3,334字
/
1画像
¥ 300
この記事が気に入ったらチップで応援してみませんか?