【そんきか】第6話「必要とされる大人になる」
本インタビューは、大学院生のヒアリングをベースに、NPO法人パノラマが大幅に加筆修正及び創作と演出を施した、校内居場所カフェをわかりやすく学ぶためのコンテンツです。
なお、本シリーズ記事は300円(寄付付き価格)とさせていただき、校内居場所の運営にかかる費用に活用させていただきます。
-------ところで、高校生にとって“必要な居場所”って、お二人はどんな風に考えていますか?
石井:必要な居場所? そんなこと訊かれてもなぁ……、考えたことなかったよ。
小川:なんか難しいですね。大人的に考えて、高校生が必要と思っているってどういうことだろう?
-------すみません、いきなり的外れな質問しちゃったでしょうか?(汗)
石井:いや、多分、聞き手くんが思っているほど、僕らはそこまでちゃんと考えて居場所をやってないんだと思う。研究者が想像するよりも、実践者はもっと行き当たりばったりでやってるんじゃないかな。
小川:外から見るとコンセプトが明確にあって、割としっかりデザインしているように見えているのかもしれないけど、やってる本人たちはそこまで突き詰めて考えてなかったり、言語化が追いついていなかったりする部分は多いと思います。でも、そういう手探りな感じが私にはちょうど良いんですけどね(笑)
-------確かに、石井さんの居場所哲学みたいなものや、パノラマさんのミッションに乗っ取った事業計画があって、ルーズそうに見えて実はかっちり計算されているんだと思っていました。
石井:ルーズそうに見えてってさ、聞き手くん(苦笑)。大人の隙を見せるっていうのは居場所では高等テクニックなんだよ。超忙しくて返信したいメールが溜まっているのに暇そうにしているなんて、普通はできないよ。
-------失礼致しました。では、高校生にとって“必要な居場所”をやろうと思っているわけではないない、ということでしょうか?
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