【そんきか】第11話「校長先生は社長じゃない〜ミッション共有のお話〜」
本インタビューは、大学院生のヒアリングをベースに、NPO法人パノラマが大幅に加筆修正及び創作と演出を施した、校内居場所カフェをわかりやすく学ぶためのコンテンツです。
なお、本シリーズ記事は300円(寄付付き価格)とさせていただき、校内居場所の運営にかかる費用に活用させていただきます。
------総会お疲れ様でした!初めて参加させていただきましたが、あんなにしっかり事業の振り返りと計画を説明されるんですね。この間、送っていただいた「眺望通信」を読んでいたので、よりパノラマの全体像が見える感じがして、勉強になりました!って、あれからもう3ヶ月過ぎちゃいましたね。
石井と小川:ご参加ありがとうございました!
小川:いろいろと立て込んでおりまして、なかなか時間が取れませんでした。ご購読していただいてる皆さん、間延びしちゃってすみませんが、こんなペースでお付き合い下さい。
石井:NPO法人は、寄付者や会員の皆さんに応援されて成り立っているので、説明責任みたいなことはしっかり果たしたいなと思って、毎年みっちり総会はやってます。
小川:コロナ禍なのでオンライン開催でしたけど、リアル開催すると、もっと現場の温度感を感じて貰えると思うので、聞き手くんも賛助会員になってリアル総会に参加して下さい!
石井:三千円です。
------あ、はい(汗)。では、進めさせていただきます。前回は学校の中で校内居場所カフェのようなソーシャルワークを実現するためには、学校とのミッション共有が大事だということだったのですが、実際にはどのようにされているのでしょうか?
石井:う〜ん……、自分で大事だと言っておいてなんなんだけど、これが結構大変で、こういう風にしていますとか、パノラマはちゃんとできていますよってことではないんですよね。
小川:私たちも、学校とのミッション共有を実現するために、あの手この手で試行錯誤をしているので、そんなお話をさせていただきますね。
------10年以上学校の中で支援をしてきたパノラマさんでも、そこはご苦労されているんですね。
石井:してますね(苦笑)。
------どんなところでご苦労があるんでしょうか?それはやっぱり学校的な難しさはあるんでしょうか?
石井:まず僕が言えることは、「校長は社長じゃない」ということです。何が言いたいかというと、社長はコロコロ替わりませんが、校長はだいたい2年置きに替ります。先生だって社員じゃないから、校長が右向け右と言ったって、みんなが向くわけではないんだと思います。この辺、民間とは組織の作りが違うんですよね。
小川:私たちの活動にご理解下さる管理職の方って、生徒の生活実態を知っている人なんですよね。だから、課題集中校で教頭、副校長って歴任してきた方が校長になると、特別指導を通じたりして、生徒の生活実態に理解があってカフェが大事ですよねってことになるけど…。
石井:新しく来た校長先生が必ずしも僕らの活動っていうか、困難な状況に置かれている子供たちに対してシンパシーを抱けるわけではないし、正直言って一般的にも抱きにくいんじゃないかと思いますよ。努力して自分の地位と名誉を勝ち取った人たちって、努力しない人たちのことって嫌いですよね。そこで、努力しないんじゃなくて、できる環境を生きていなんですよってことをレクチャーしていかないといけない。つまりミッションの再共有が必要になるわけです。
------なるほど、社長を落とせば、会社は落ちるけど、校長を落としても学校は落ちないんですね。
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