【そんきか】第9話「家庭・地域・学校・支援機関のはざまに落ちる子供たち」
本インタビューは、大学院生のヒアリングをベースに、NPO法人パノラマが大幅に加筆修正及び創作と演出を施した、校内居場所カフェをわかりやすく学ぶためのコンテンツです。
なお、本シリーズ記事は300円(寄付付き価格)とさせていただき、校内居場所の運営にかかる費用に活用させていただきます。
------第8話の最後で、小川さんがおっしゃった、「本当の自分にちゃんと向き合ってくれる大人がいる場所」という言葉が印象に残ったのですが、逆に言うと、生徒たちは大人たちにちゃんと向き合ってもらえていないのでしょうか?
小川:第2話で「先生に言ったってどうせダメだから」って、生徒が先生に諦めてると話しましたけど、これって、先生だけじゃなくて、大人や社会にも諦めてるんだと思うんですよね、もちろん一部の生徒ですが。
石井:児相で一時保護された経験のある子にもけっこう出会うけど、「それでもダメだったんだから、もう何も変わらない」という負の経験になっていて、「自分が我慢するしかないんだ」って決めつけてしまっているように感じるよね。もちろん、こんな風に言語化されているわけじゃなく、態度でそう感じるってことなんだけど。
小川:もう、自分が我慢するしかないと思っていても、お金もないし、帰るところは家しかないので、そのうち我慢の限界が来て、自暴自棄になって学校を辞めると言い出す、というのは展開は、ある意味で当然の流れだと思っちゃいます。
石井:その結果、破壊的になったり、自滅的になってリストカットしちゃったり、最悪は自殺してしまう生徒が潜在的にいるんだと思う。傷つき体験のきっかけは、友だちや恋人だったりするんだろうけど、すべては大人や社会への諦めがベースにあって。その裏側には期待があったはずなんだと思うんだよね……。
小川:カフェでも試し行動をする生徒たちがいますけど、何を試していたのか、なんだかわかるような気がします……。
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