東日本大震災「11年目が怖い」と語る現地NPO「区切りにしないで」
2021年3月11日。メディアやSNSでは「東日本大震災10年」の文字がおどります。
しかし現地のNPOの方と話すと「10年で注目してもらえることはうれしいです。でも11年目に入るのが本当に怖い。10年を区切りにしないでほしい」と訴えていました。
NHKが行った被災した人1805人へのアンケートでは「震災の被害を乗り越える区切りとなる」に対して、「そう思う/ややそう思う」が44.5%、「そう思わない/あまりそう思わない」が31.0%と現地の人たちでも「区切り」ということへの見方はわかれるようです。
復興についての問いでは、「復興は完了した/思ったよりも進んでいる」が45.7%に対して、「思ったよりも遅れている/まったく進んでいない」は50.7%でした。10年経っても半数の人が思ったような復興に至っていないと感じています。
東日本大震災10年。
2011年に被災地支援を決め「10年は支援する」といった企業もありました。そして10年がたち、これから現地への支援はどんどん減っていくことが予想されています。新型コロナウィルスの影響で企業が弱っていることも追い打ちとなりました。
今年は熊本地震5年の年でもあります。災害が増える中、「東日本大震災だけが被災地ではない」との声も聞こえます。新型コロナで大変な思いをしている人もたくさんいます。一つ私たちにできることは「区切りにしないこと」ではないでしょうか。
ずっと東北の被災地のことに思いをはせ続けるのはできなくても、気が付いたときになにか行動する。現地へ行く、本を読む、寄付をする、いろいろな方法があると思います。
10年だからいったん終わりではなく、細く長くつながり続けることが大事ではないでしょうか。そのためにも情報発信のメディアの役割は重要です。今日多くの記事がアップされたでしょう。来月はゼロになってしまうのか。メディア側としても「細く長く発信し続けなくてはいけない」と自戒の念をこめて。
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