ぼーん・とぅ・びー競馬ファン よしだみほ
ヒダカ・ブリーダーズ・ユニオンの会報誌向けに書いた4コマ漫画とコラム、そして書き下ろしの4コマと男性週刊誌向けのものが最後にオマケでつくかたち。ヒダカブライアンへの期待値の高さが当時を思い出してなんともいえない。
特に4コマは時代的に幅広いが、本が出たのは2002年。廣済堂がまだ競馬本を出せる時期だったんだと思うと競馬ブームを感じられる(最近も写真集メインで出てるけど)。
よしだみほさんの競馬に対する愛は独特なもので、だからこそ馬なり1ハロン劇場のような作品が生まれたのだと思う。読んでいて、よしださんのベースは演劇好きなんだな、というのがよく分かる内容だった。
「異性馬への思い入れ」などは考えたこともなかった(本人もそういう方向ではないようだが)。
あるあるでいうと、「好きな馬を神格化」もよく分かる。相手に迷惑かけたくない思いが強くなってしまうのは人も馬も同じである。
今の時代だともしかしたらよしださんのファンも馬なり1ハロン全盛期ほどは多くないのかもしれない。他方で、よしださんの漫画で育った世代の私としては、よしださんの考え方の原点を知れたような本で、とても楽しかった。会報誌からよくぞ本にしてくれたと思う。