凱旋門賞とは何か 岡田大
競馬雑誌を熟読しなくなって久しいので、競馬のライターさんについても情報が2000年前後で止まっております。というわけで、恥ずかしながら岡田さんのことは存じ上げませんでした。
オルフェーヴルの2回目の凱旋門賞のために書かれた本で、つい最近のような気もしているのだけれど、実は既に約10年前のことなんですよね。
凱旋門賞について深く何かを論じる本ではないのですが、マニア向けではなく、広く新書版で売ろうと思ったらこういう内容になるのは致し方ないのだろうとおもいます。
読んでいると、フランス競馬(障害・トロット含む)についてもっと詳しいことを書けそうな空気感は出ているのだけれど、そこに需要があるかというと、ないのだろうなあ……。個人的に興味があるのはこっちなんだけど。
基本的に凱旋門賞ブームは早く終わって欲しいと思っているタイプで、それゆえそこまで凱旋門賞を追いかけていなかったので、私のような素人には有り難い本。
そして何より、岡田大氏の凱旋門賞愛が伝わってくるのが素晴らしい。こういう作者の思いが伝わる本っていいですよね。
あと、1つのレースについて深掘りする本というと、ギャロップ系などの大判のものが多く、新書版はかなり珍しいと思う。シリーズ化するほど需要はないと思うんだけれど、それでもシリーズ化してほしい。
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