高齢・長期野宿の方に食料提供や相談会を実施したい! 「ヨリドコ昼食アワー」レポート
このレポートは、WAM助成(社会福祉振興助成事業)に取り組む釜ヶ崎支援機構の居場所・住まい・仕事・社会参加バージョンアップ!ヨル・ベース事業を記録し、最終的に報告書として紹介する目的で作成されました。
編集・執筆:狩野哲也
2024年5月29日、大阪・西成区のヨリドコキッチンと近くの団地の集会所で「よりどこ茶談会」が開催されました。
このイベントは山王訪問看護ステーションにも協力してもらいながら高齢・長期野宿の方に食料提供を行うとともに相談会を実施するものです。
今回はその第一回目のため、不慣れなスタッフの様子を含めてレポートします。
まずは前日にさかのぼります。夜廻りで出会った釜ヶ崎界隈の路上生活者27人に昼食アワー参加券を配り、5月29日のヨリドコ昼食アワーにお誘いしました。釜ヶ崎では毎日のように複数の場所でどなたでも自由に活用できる炊出しが行われていますが、このように前日の夜に路上で寝ている方に直接チケットをお配りすることで、より厳しい状態に置かれている路上生活の方へサービスを届けることをめざしています。
そして5月29日午前10時前。昼食の準備をすませ、厨房に釜ヶ崎支援機構の松本さん、原田さんがスタンバイ。同じく釜ヶ崎支援機構の中村さん、竹中さんがヨリドコキッチンの入り口で誘導係を担当。
近くの団地の集会所では山王訪問看護ステーションの吉村さん、江副さん、杉江さんが迎え入れる準備をしていました。
ホワイトボードには「あったらいいな!!リスト」と銘打って、答えやすいようにあらかじめ以下の言葉が書き添えられていました。
困っている人がいれば、食料や生活用品が支給されます。
最初に訪れた5人の男性にヒアリングすると、寝袋や毛布など、あったらいいな!!リストがグッと具体的になりました。
途中、ボランティアの藤村さんが手伝ってくださいました。よりどこ茶談会には26人が参加しました。
またヨリドコ昼食アワーのチケット持参者は5人でした。
チケットを持参すると、定食を無料で食べることができます。揚げ物やカップラーメンなどに偏る食生活を送りがちなホームレス状態で生活する方に野菜をたくさん食べていただけるよう工夫しています。
チケットをお持ちではありませんでしたが、よりどこ茶談会に来られお話をされた方で必要な方10人にも提供していましたので、全体で15人の方が食事をされたことになります。
終了後、ヨリドコキッチンと「よりどこ茶談会」の会場が少し離れていることから双方の様子がわからないため、Zoomなどビデオ通話できるアプリでつないだほうがいいかも、といった意見が出ました。また、チケットに「よりどこ茶談会」を追記することなども話し合われました。
次回も今回の反省を生かしてヨリドコ昼食アワーを開催する予定です。
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