枠にとらわれない
こんにちは、NPO法人HEROのツカジです。
私はこの団体に転職する前は、日本の総合病院で看護師として日々を過ごしていました。
しかし、6年前にこの団体と出逢ってしまい、離職し、カンボジアへの移住を考えるまでは、今思えば何かに導かれたように超特急で物事が進んでいき、気がついたらカンボジアの空港に到着していた感じでした。
海外で看護師をしているというと、
海外での移住経験があるのか?
海外での医療経験があるのか?
とよく尋ねられるのですが、私は移住したのはカンボジアが初めてですし、海外での医療経験も今回が初めてでした。
また、よく海外経験が無いのに怖くなかったですか?
とも尋ねられるのですが、全く不安はなかったかと言えば違いますが、総合病院である程度の看護の経験があるのが、自分の中の強みだという意識が強かったことと、自分の中で海外というものに全く固定観念がなかった分、一歩を踏み出すのが怖くなかったんだろうなぁと、今は思います。
仕事に対しても、当団体は「まずはやってみよう」と、いろんな事に挑戦していく姿勢が強かったので、看護師という枠にとらわれずに仕事が出来ているというのも仕事の面白みのひとつでした。
今から4年前のこと。
貧困対策の一環として、村の家庭に養豚事業を協力してもらっていました。週に1回は、豚の様子観察や、飼料の調達を兼ねて村に足を運んでいました。
そんなある日、その豚を育ててもらっている家庭から「豚が病気になったので来てほしい」との電話連絡が。。。
決して私は獣医ではなく人間の看護師なんですが、行かない選択肢はなく行くしかありません。
家に到着すると「豚が鼻水を出しているので、体調が悪い証拠だ」と。
何度見ても鼻水さえもよく分からず、もちろん豚の体調の良し悪しも分かるはずありません。。。
結果、近隣の獣医さんに来ていただき、診察と治療をしてもらう事になりました。
それからは、なんとなく豚が元気か、元気がないのかまで観察するようになり、その家族と一緒に豚の成長を見守る日々が続きました。
日本の元同僚にその事を話すと「カンボジアに行って、そんなことしてるの」と若干驚かれたり。。。
そうです。そんな事もするのです(笑)
でもある意味、看護師という枠にとらわれない仕事内容だったので、好奇心が勝って、全てが経験値につながったのも事実でした。
ある程度の専門職の活かし方は必要ですが、カンボジアに来て、本当の意味での「臨機応変」を6年経った今でも、日々体感できている感じです。
まだまだ看護師だけではなく、人間としての経験値を積むために、これからもカンボジアで枠にとらわれない姿勢で奮闘するつもりです。
NPO法人HERO
ツカジ