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自立とindependence

こんにちは!
そるなメンバーのayakoです。

こちらのnoteでは、家事代行に関わるメンバーが日々感じたことの中から、「これからの家族のカタチ」を考えるための材料となるような記事をお届けしています。
そるなのnoteを読んで、皆さんも自分自身の在り方や、家族、身近な人との関わりを見つめ直すきっかけにしてもらえたら嬉しいです。

さて、今回は、私が以前アメリカ人の友達と話していて感じた、日本と海外の「自立」についての考え方の違いに関するお話です。
文化的な背景が違うと、考え方も、同じように使っている言葉の意味も、結構違うのだなという発見があって面白かったので、こちらの記事にしてみようと思いました。

それでは、どんな話だったかというと、確か、アメリカではよく、ここは治安が良くないから通らない方が良いみたいな道があるけど、日本ではあまりそういう話は聞かないよね、みたいな話の流れだったかと思います。

アメリカと日本のホームレス

アメリカやヨーロッパなど、海外を旅行していると、道でホームレスの人が通行人に向かって手を出し、何かを恵んで下さいと訴えている人の光景をよく見かけます。
一方日本では、私の記憶にある限りほとんどそうした光景を見たことがありません。

では日本にはホームレスの人がいないのかといったら、決してそんなことはなく、安定した住居がないまま経済的にも不安定な状況に置かれている人はたくさんいます。2018年1月に発表された東京都の調査によれば、安定した住居がない状態でネットカフェ等を利用する人は、都内だけで一日に約4000人いると推計されています。


ではなぜ、そうした人たちが「見えづらい」状況になっているのか。

もちろん、個々の実情は様々であり、その理由はたくさんの要素が絡み合って一言では説明しきれないことを念頭に置いたうえで、
一つには、海外と日本の文化的な背景の違いがあるのではないか、という話になりました。

言葉の意味とその背景

日本でいう「自立」という言葉は、英語にすると「independence」と訳されます。英単語を覚えるとき、「independence」=「自立」だと習うので、「自立」と「independence」は同じ意味なのだと覚えます。
しかし、日本人の私が「自立している人」というとき、それは、「人の力を借りることなく、一人でもちゃんと生きていける人」という意味で使っています。
一方、アメリカ人の友達が「independant person」というと、「人の言葉によらず、きちんと自分の意見や考えを人に伝えられる人」という意味になるのだそうです。
「人に頼らずとも生きていけること」と「人に何をしてほしいかを明確に伝えられること」。
同じ意味の言葉として定義づけられているけれど、これってなんだか、全く逆の状態だと思いませんか?

もし、日本では「人の力を借りづらい」からホームレスの人を街中で見かけないのだとしたら。
もし、日本では「人に助けを求めづらい」から困っていることを誰かに訴えられないのだとしたら。

この話をしたとき、日本人の「安易に人に頼ってはいけない」精神は、結構根深いな、と思いました。

言葉の定義、人によって違うかも?

話は変わりますが、「自立」と「independance」、辞書的には同じ意味の言葉として「=」で結ばれているけれど、実際には、使っている人の文化的な背景の違いによって、言葉の意味もだいぶ異なるようです。

こうした、同じ意味だと思って使っているけれど、実際には人によってその言葉の定義が違う、という状況は、日常でも意外といろんな場面であるのではないでしょうか。

例えば、「ちゃんと片付けてよ」の言葉の意味。
それって、本当のところ、伝えたいのは
「床に物を置かないでよ」なのか、
「使ったものは元の場所にしまってよ」なのか、
「ごみはごみ箱にちゃんと捨ててよ」なのか。
「片づける」が何を意味するのかって、意外と通じてなかったりすることもあるのかも、と思います。

こんな風に、普段何気なく使っている言葉の定義がずれていると、ちょっとした会話のすれ違いで、少しずつイライラが溜まってしまうことも・・・。

家庭の中でも、「あれ?私が言ったこと、ちゃんと伝わってる?」って思ったら、「私はこういうことを伝えたかったのだけど、あなたはどう思ったの?」と、言葉の定義の確認からしてみるのも良いかもしれません。

「independence」は「人に何をしてほしいかを明確に伝えられること」

皆さん、ぜひ、このことを、日常のコミュニケーションでもちょっと意識してみてください。

それでは、今日も素敵な一日をお過ごしください!

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