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【SOLUNA’s Message】vol.1 家庭支援のための家事代行って何だろう?

はじめに
メルマガで配信してきたSOLUNA’s Messageのアーカイブを、この度noteに投稿していく事にいたしました。
最新号に関しては、引き続きメルマガでお届けさせていただきます。

こんにちは、代表のちょうこです。
早いもので、私たちNPO法人そるなもこの4月から3期目に突入しました。
これも皆さまの応援があってのこと。本当にいつも、ありがとうございます!

さて、最近はというと
法人の経営がどういう事なのか、NPO法人とはどういうものなのか

それとなく分かり始めたこともあり、分かり始めたからこそ、見えてきた難しさもあり。今後はそんな、私たちの活動に関する率直なお話に関してもちょこちょこお伝えさせていただければと思います。


本noteは、そのトライアル第1弾です。
NPOメンバーと交代で、今後は月1〜2程の頻度で配信していく予定でおりますので、ゆるりとお付き合いくださいませ。

私たちが活動を続ける理由

私たちそるなは、「家庭支援ための家事代行」を活動の軸に置いています。
まず保護者の時間的・精神的負担を減らすことで、家族の時間を確保し、こころ健やかに生活できるご家庭が少しでも増えますように。

そんな想いから、私たちはこの“家事代行”を、より多くの人たちにとって当たり前の選択肢にしていきたいのです。

仕事に子育て、そして家事。

現代社会を支える私たちは、頑張りすぎではないでしょうか。

慢性的な焦りや不安、ストレスから
「つい言い過ぎてしまった」
「本当はもっと子どもに時間を割いてあげたいのに」
と、自責してしまう保護者の皆さんの声を、これまでに沢山聞いてきました。

“ホッと一息、コーヒーを飲む時間ができるだけで、今日は家族に優しくなれる気がするの。”

そんな風に、まずは保護者の皆さんがご自分を労ることから、自責してしまう大人が一人でも減らせるかもしれない。
周りの大人たちに優しくされた経験から、その子どもが思いやりに溢れる優しい大人へと成長していくかもしれない。
人の気持ちを理解して、協力できる大人へと成長していくかもしれない。
そんな未来へ込めた願いから、私たちはこの“家事代行”という仕事に誠意を持って、これからも取り組んで参ります。

家事代行の大人が家に来ることが嬉しくて、毎回駅までお見送りに来てくれるお子さんに私たちも毎回癒されています。


NPOとして、家事代行として、アイデンティティをどこに置くか

しかしながら、敢えてNPO法人として活動していく上で、様々な課題にもぶつかってきました(というより、絶賛体当たり中です)。

現状、私たちそるなの活動の主な財源は、家事代行サービスの提供になりますが、自社特有の子育て支援割を継続することや、対象世帯を拡大させるためには「家事も保育同様、支援が必要である」という認識を広く知っていただき、協力者や支援を募る必要があります。しかしながら、今の私たちの取り組み内容だけでは、社会へ対する訴求率が弱いという点が現場の課題と言えます。

ひとえに“家事代行”と括ってしまえば、既に国内800社以上の家事代行サービス事業者が存在している中で、敢えてNPO法人として取り上げる理由はどこにあるのでしょうか。

前述の私たちの活動理念を、出会う先々での皆さんへお伝えすると

「確かに大事なことだね」
「自分が子育て全盛期の時に出会いたかった」
「子育て応援割をつくってくれてありがとう」

など、有難いことに非常に多くの共感や感謝のお声をいただきます。

一方で、NPO法人の活動として様々な助成プログラムにエントリーすると

「支援対象が貧困層ではないから」
「シングルマザーを対象とした場合に限る」
「現状、生活が困難な訳ではないから」

そうした、いわゆる分かりやすい“社会的弱者”の方へ向けたサービスではない事を理由に、優先順位が下がってしまいやすい現実を痛感したのが昨年度の1年間でした。


信号で例えるならば、いわゆるシングルマザーや貧困世帯、ヤングケアラーなどの(今でこそ)定義されやすい、早急な支援を欲している“黄色信号”や“赤信号”に該当する人たちを活動の対象としている訳ではなく、

いわゆる“青信号”、ごく一般的と言われる家庭へ対し、予防医療的に家事代行を導入することが、私たちそるなが今まさに取り組んでいる内容です。

組織基盤強化など、助成プログラムへエントリーしていく上でも
やはり、優先順位の高い支援対象者への支援を優先するべきではないか。家事代行サービスを一般家庭へ導入したところで、その効果はどのように計測できるのか。助成側としてのリターンはあるのか。株式会社でもできることを、敢えてNPO法人として取り組む必要性はあるのだろうか。

そうした理由から、現状の活動内容が支援対象として見做されることは難しいのだという現実を知りました。

しかし、これは恐らく私の性分なのだろうと思いますが

「だとしても、困っていて救われてくれる人が居るなら、自分たちで動くしかないでしょう」

という、その想いがあるからこそ、私たちはほふく前進でも前に進み続けるしかないのです。

人の自宅に入る、というこの家事代行は、あらゆる可能性を秘めていると思います。住んでいる当人も気づかないような、細やかな変化や困りごとにも私たちは気づき解決策を提案したり、他のサービスや団体と連携することができるのです。
ありがたいことに最近は、様々な支援団体様との連携を組ませていただけるようになりました。

また実際に家事代行の認知と需要が増えていることは確実であり

こども家庭庁が発表した令和5年度の予算には、妊産婦や貧困層、ヤングケアラーなどを対象とした家事支援サービスの連携が自治体を対象に交付されました。特にヤングケアラーへ対する家事支援に関しては、2024年度より自治体へ向け努力義務化することを発表しています(ここに関する課題はまた後日のテーマとさせていただきます)。

まだまだ自分たちの活動内容が未熟であり、こぼれ落ちてしまうことも多いのが現状ですが、必要としている人が目の前にいることも事実です。概念化されていないこの私たちの活動が、より多くの人が納得し、応援してもらえる支援にすべく、私たちはこれからも家庭支援のための家事代行サービス事業者として、進化していきたいと思います。

ぜひ、引き続き私たちのリアルな想いを綴る「SOLUNA’s Message」
引き続きお付き合いくださいませ。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!


2024.04.19配信

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