気功生活 Vol.142 〜2024.5.11
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平和の寶 天野泰司
初夏の養生
翠と平和の総会 第3部
The Book of Life 4/13・4/27
特集 天人合一の境地へ2〜禅密功の基礎 劉漢文
動いた時計 吉田純子
自然は変わらず美しい 〜能登へ 内田まど佳
お知らせ
平和の寶
天野泰司
新緑の美しい季節になりました。蔦町の庭は紅葉の葉がふさふさと茂り、招霊の花が次々と開いて独特の香りが漂っています。
みなさんのご支援のおかげで、北白川蔦町での活動も軌道に乗り、昨年度の決算は、大きな出費が重なったにもかかわらず、若干のプラスで終えることができました。新年度の会費と共に、多くの方々からご寄付やメッセージも頂戴しております。重ね重ねありがとうございます。
心の平和
2020年から始まった無料配信「気功マンスリーライブ」は、この4月で50回に。みなさんと一緒に回を重ねていくことで、漠然としていたものが、役に立つ形で着実に広がっている実感があります。
この20回は「心の平和シリーズ」を続けてきました。このシリーズは、私の中にある争いや葛藤の種を取り除き、平和で幸せな生活が花開くような種を植え、育てる内容です。
どんな争いの元にも心の葛藤が必ずあって、その火種を消すことが根本の平和へとつながります。けれども、いざ「心を平和にする」となると、他人事のように遠く感じたり、逆に熱心すぎて特定の観念に染められてしまうケースも。
こうした両極端に走りがちな社会状況に大きな風穴を開け、やさしく、簡単にできて心地よい方法で、「心の平和」を取り戻し、とらわれのない、自由で自然な風を巡らせる。そんなことが、今現実に目の前で起こっています。
自由で自然なありかた
気功協会のYouTubeチャンネルの登録者数は少しずつ増えていて、二千人を超える方々が、何らかの関心を持って動画を見てくださっています。そしてそのいちばん土台のところを会員の皆さんが支えてくださっています。
振替用紙のメッセージには「読むだけ会員です」などと謙遜される方もありましたが、もし会員の方がいらっしゃらなければ、今の気功協会の活動はあり得ません。仏教で言えば「仏・法・僧」の「僧(=サンガ)」、いわば学びの共同体ですね。
日本初の憲法と言われる「十七条憲法」の第一条は「和を以て貴しと為す」、つまり平和と話し合いが大切だと説き、続く第二条では具体的な平和作りの方法として「篤く三寶を敬え」と諭します。この「三寶」が「仏法僧」です。
平和のための教えや原理があっても、それを学び育てるチームが存在しなければただの理想論で終わってしまう。だからこそ「僧」というチームが大切な宝だとされたのでしょう。
けれども、組織には常に一定の弊害が伴います。強すぎる目的意識や仲間意識は、排他的な空気や従属関係、敵対意識さえも生み出すことがあり得ますから、私たちは自由で自然な組織のあり方をずっと模索し続けてきました。
その一つの答えが「自然が先生」。誰か偉い先生がいるのではなくて、みんなで自然を学び、学んだことを広げ、役立てていく。
その主体が会員のみなさんであることは間違いなく、この自由で伸びやかな平和の広場は、みなさんと育てつつある、本物の寶です。