知的好奇心vs勉強が嫌いな子どもたち
こんにちは!ライターの花井です。
先日、ボランティア活動の一環で科学実験教室を開きました。
今回はその活動を通して感じたことについて書いてみようと思います。
科学実験教室
対象はフリースクールのような居場所に通う不登校の小中学生たち。
勉強は大嫌いで小学校低学年の学習から進んでいないという子がほとんどです。
私もこの子たちに勉強を教えることがありますが、30分も集中力が続かないことがほとんどです。
しかし、ゲームを始めると何時間も集中している姿を見ることができます。
(私はゲームが苦手なので感心してしまいますが…)
そんな子ども達に科学実験教室、できれば実験に関わる知識を教える授業もしてほしいと依頼されました。
テーマはマグネシウム燃料電池。
準備したのは「燃料電池ミニバギー」というキットと、塩水を作るための水と塩
それに加えてお茶、レモン汁、スポーツドリンク、醤油などの様々な液体の用意しました。
科学実験教室スタート!!
まずはミニバギーを説明書通りに組み立てていき、完成したら走らせるための塩水を作ります。
説明書に書かれていたのは塩:水=1:5。
ここで比の仕組みや計算方法を教え、適切な量の塩と水を混ぜて塩水を作りました。
実際にミニバギーを走らせたら、
マグネシウムは金属であること、金属の特徴、電子の動きなどを軽く説明しました。
その後は自由時間。
ミニバギーと事前に準備しておいた様々な液体を置き、あとは子ども達に任せてみました。
子ども達は塩水以外に走る液体はどれか、どうすれば速く走るのか、どうすればまっすぐ走るのかなど、それぞれが興味のあることを試し始めました。
友達と違う結果になったときはその原因を考え、時には大人に助けを求めながら探究していく姿を見て、
どんな子どもにも知的好奇心はあって、大人が少し手助けをしてあげれば自分で考え、探究していくのだと感じました。
学校での理科実験
学校でする工程が1から10まで決められている理科実験。
教科書にも書いてあるような決められた実験を決められた手順でし、教科書と同じ結果になることを試して終わり。
このような実験は決められた学習内容を理解するのには良い方法かもしれません。
しかし、それ以上に子ども達が自ら考えて実験する、知的好奇心を引き出すことができるような実験をすることが大切だと思います。
知的好奇心は勉強に対する意欲や興味を引き立てることにも繋がると思います。
また、何かを知るために探求した経験は、大きな達成感や成功体験として蓄積され、今必要とされている問題解決能力を身につけることにも繋がると思います。
実際に今回の科学実験教室では、以前は理解できなかった比の仕組みや金属の特徴などを理解してくれた子や、さらに詳しい電気分解に関わることついて質問してくれた子、実験結果を嬉しそうに教えてくれる子を見ました。
知的好奇心を引き出したい
勉強が嫌いでも知的好奇心に火が付けば、それには抗えない。
だからこそ、子ども達の知的好奇心を掻き立て、楽しく学ばせたい。
そんな想いに対してアクティブラーニングやPBL型の授業、探求学習など様々な授業方法がありますが、
このような授業は教えるべきことが決まっている上、多忙な学校という現場で実践することは相当ハードルの高いことなのかもしれません。
しかし、学校や教師だけでなく様々な場所・人が教育を提供することができます。
ボランティアや地域の活動の一環として知的好奇心を引き出すような実験をする機会を与えてみたり、自由研究を薦めてみたり、会話の中で少し難しい質問を投げかけてみたり…
私も工夫しながら学習支援やボランティア活動をしていきたいと思う今日この頃です。