博子の海外留学記(学校生活編2)
こんにちは、博子さん。
今日は学校生活の続きですね。よろしくお願いします。
ちょっと!それより先に聞いて欲しい事があるの。
さっき、一緒に留学していた知的障害を持つ男子から特別支援学校を卒業したばかりの写真が送られてきたのよ。
一緒に、プール入ったり、ヨットに乗ったり、ボルダリングしたりした彼なんだけど。思いがけず目頭が熱くなったよ。息子みたいなものだから…。
多分、これからは少ない選択肢の中から出来そうな作業をあてがわれ、一日を施設で過ごすことになるんだろうから…。
嬉しい気持ちと一緒に、苦い思いも込み上がったのよ。
それから、知り合いのケイソン(頚椎損傷)の女子は、手足が動かないだけで、ボール遊びと切り絵をして過ごしていることを、悲しそうに話してたのよ。
これ、おかしくないか?!
絶対おかしいよね!
この違和感をはっきりと意識できたのは、エグモント留学の産物の一つ。
障害があろうと無かろうと、全てにおいて平等。
うーん、平等ってわざわざ言うのが不自然だなぁ…。
出来ない事があると、「どうやったらできるか?」を真っ先に考える。その執念は凄いのよ。
「こうやったらどう?これでダメならこの手もあるぞ!」「これでもダメならこっちの方法!」あれやこれや試して…、結果できる(OvO)
授業が始まってすぐの体育でね、棒を握ることができずにギブアップしようとする私を、同年代ですごく元気な体育の先生リサに、「エグモントに不可能は無いの!」と、不敵な笑みで笑い飛ばされた事は印象深い。
これを皮切りに〜ってか、こんなの序の口なのよ。
怪我する前は大好きだった水泳は、ヘルティ(ヘルパーティーチャー)付きっきりのもと浮かび、潜り、一生乗らないと思ってたヨットで海上の人になった。
デンマーク人に混ざり、歌い、デッサンし、思い出深い学習発表会では、ヘルティ付きっきりのもと特殊なミシン使ってハンドメイドしたドレスを着てレッドカーペットを歩き、バンドをバックにジャズの名曲「枯葉」を歌ったよー。ヒューヒュー言われながら気持ち良いったらありゃしない!
私は今でも、「こんなに素晴らしい経験する為に怪我したんだ!」って思ってる。
健常者には味わえんのだよ、残念ながら!がはははは!!!
まだまだあるよー。
障害があったからこそ、喜び倍増なこと。
学校が始まってしばらくして、4泊5日の修学旅行のコース説明会。
6コース位の中から希望を出せるのだが、そのため各コース担当の先生がプレゼンを繰り広げるのだ。
サーフィン、サイクリング、SUP、テント泊、山歩きなどが盛り込まれた全てのコースは勿論、全生徒に向けられている。
日本でありがちな、「車椅子の方は室内レクレーションでお楽しみください…」的な野暮なことしない。
どれもぜ〜んぶ、希望すれば一言のお咎めもなくすんなりと進むのだ。
凄くない?
すごいでしょ。
私はプレゼンを聞きながら、自然に涙が出ちゃったよ。
「なんてステキなのぉぉぉ!なんて自由なのぉぉぉ!!」って。
ある程度図々しく、アレやこれやって欲求を満たしてたと自分では思ってたんだけど、まだまだ闇があったわけよ私。
ものわかりの良い大人ぶって、気づかぬうちに
大事なコトに蓋してたって言う事実に、そして、冒頭の話のように、障害があると○○○。そう思わざるを得ない社会のあり方っていうカラクリにも。
枠にはめたがる我が国に対し、自分が枠にハマってることや、ハマろうとしてることに気づいたってことから、もう視点が変わったんだと思う。
勿論、枠にハマるかハマらないかは自由だしね👍
そんな自由さと、個の確立と尊重がエグモントにはあったなぁと、今思い出している。
思い出の写真たち見てね。
寒さに弱いからこの姿でプール
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ヨットのクラスではいつも日本人男子と
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重装備でヨット
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ずーっと一緒にドレスをつくったサナ。発表会の後。
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テキスタイルデザインの先生ベッチーナ(同い年でいつもオシャレ♡、お家もスタイリッシュ、再婚した旦那はナイスミドル)
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体育でボッチャ用の私の手がこれ
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授業風景
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シンガー博子
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食堂でご飯待ち
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日本人車椅子男子のボルタリング
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さて、次回は修学旅行のお話しをしようかな〜。
お楽しみにね。