Sleek by Sarasalon 開発秘話8
小さな広告のアテンションシール
今回はマニアックな話です。
アテンションシールとは店頭で消費者に目を止めてもらったり特徴を簡潔に伝えるために商品に貼ってあるシールの事を差します。(アテンションとは【注目】と言う意味)
例)アットコスメ1位はシールにする事が多いです
スリークは容器が細くてデザインもシンプルなのでお店に並んだ時に何の商品かわかりにくいためアテンションシールで特徴を伝える必要があります。
商品のデザインを考える時に
・実際に家で使ってもらう時(おしゃれ、空間調和)
・お店に並んだ時(目を引く、特徴がわかる)
この2軸の視点を持っておく事が大事。
化粧品に関していうとバラエティショップは店もそんなに広くなく通路幅も広くないので比較的近い場所から棚を見てもらえるのと化粧品を好きな人が何かを探しに来るので比較的ゆっくりと見てもらえます。
一方ドラッグストアは店も広く通路幅も広いので離れた場所から棚を見る事が多くしかもデイリーの買い物のついでに化粧品を見る方も多いので滞在時間がそんなに長くない傾向にあります。
そのためバラエティショップをメインにする場合とドラッグストアをメインにする場合では好まれるアテンションシールや商品のデザインが少し異なります。(ドラッグの方が読みやすさ、わかりやすさ重視)
スリークはバラエティとドラッグ両方を視野に入れているのでどちらかに振りすぎないようなデザインを心がけました。
シールがないとすごくシンプル(これは狙い通り)
シールの形と何を書くかは僕が考えてデザインはデザイナーさん(Tさん)にお願いしました。
ちなみにシールも貼った状態でお店に並べるため商品の表記の一部と見なされるため薬事法の対象になります。剥がせるからと言って誇大広告は出来ません。
僕の場合はアテンションシールの大きさとスペースからおおよその文字数を決めてそこに当てはまる文言をいくつか書き出して薬事のチェックを完了してからデザイナーさんにお願いしています。
同じ表現でも製造販売元によって判断基準が異なるためOKの判断をするところとNGの判断をするところがあるよ。うちの工場はすごく厳しいです笑
薬事チェック完了して決めた文言は
まとまる髪、ととのう気持ち
縮毛・くせ毛
ダメージ用
シャイニーオイルは
髪全体
さらっ艶
ファイバーオイルは
毛先集中補修
つるっ艶
にしました。
またシールの形状はキャップとボトルを固定するバージンシールも兼ねた物にしたかったためスプーンのような形にしました。
形にしてわかる事が多い
1番最初に作ったシール
拡大写真
シールも小さくベースの色が薄くて白い文字が全然読めません。サイズ感も含めてやり直しです。
2回目に作ったシール
前よりも大分真ん中の文字は読みやすくなったけど上の文字が読めません。
アテンションシールは強度を増すために印刷した紙の上にラミネートフィルムを貼ります。今回は艶を消したフィルムにしたためフィルムを貼ると細い白文字は思った以上に読みにくくなってしまいました。
ラミネート無
こういうフォルムを貼ります
ラミネート有(写真だとわかりにくい笑)
再度文字色、大きさ、サイズを修正する事に
最終形
画質が悪いですがこれなら読るしサイズもピッタリです。
納期が迫っていたので結構ギリギリでした。
比べてみるとこんな感じ
1枚ずつ切り取って台紙に貼った状態で工場に納品されます。
実際にシールを貼るとこんな感じ
後ろでバージンシールとして止めて
くるっと上から回して
前にシールを貼ります
どうせ剥がして捨ててしまうシールとは解っていてもそのシール1つにも色々考えて作っているんだなと思ってもらえたら幸いです。
続く
最後まで読んでくれてありがとうございました。
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