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こんな感じでいい?私のパタゴニア紀行。
自己紹介
1995年生まれの現在29歳。2020年12月〜コスタリカ移住。2024年10月からずっと夢だった南米放浪旅を始めました。
0. はじめに
文章を読むのも書くのも好きで、旅をしているときはなおさらいろいろと綴ってみたい気持ちも湧いてくるのだが後から自分の書いたものを勢いで公開して後に読み返すとどうにも耐えられず消したい衝動に駆られることがしばしば起こる。この現象の名前は何だ。
そのためこれまでもnoteに書き、いくらかの人に読んでもらい、満足し、しばらくして非公開にするということを繰り返してきた。下書きに入れたまま公開せずに年月が経った記事もいくつかある。
さて、2024年10月から南米放浪旅と称してアルゼンチンはブエノスアイレスから、10月中旬にはウシュアイアまで飛び、そこからパタゴニア地方を楽しみながら陸路で北上していく旅の途中にいる私はやっぱり紀行文を書きたくなった。
そもそも"パタゴニア紀行"という響きが良い、良すぎるっ!パタゴニアに直接関係ないことも含めて、ここ一ヶ月ぐらいで自分が考えたことや感じたことを3つ書き残していきたい。
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1. パタゴニア自転車旅をする人と出会って
長期旅あるあるのひとつとして、だんだんと旅の感動が薄れてくるという側から見れば贅沢すぎるような悩みを何度か聞いたことがある。
世界のいろいろな国から来ている旅人たちと出会って、そのなかでも特にチャリライダーの方々とおしゃべりして感じたことは
そこに辿り着くまでの苦労があるからこそ、ゴールからの景色を楽しめるのであって、どこでも簡単に思い通りに辿り着けてしまうようならどんな絶景にもそのうち飽きがきてしまうのかなということ。
今やネットで検索すればだいたいの情報は手に入るので旅がしやすくなったのは間違いないのだけど、旅がどんどん簡単になったら面白みが減るという側面もあるのかもしれない。(し、そんなことはないのかもしれない。)
過去の自分自身の旅を振り返ってみると、定番の観光地ももちろん楽しいし皆が皆そこを訪れ写真を撮っていくような場所は間違いなく美しいのだけど、大変な思いをして行き着いた先の景色や想定外の連続の末に待っている何かが印象深く忘れられない旅の一コマになるのだろうなと思う。
まあ、それでもただシンプルに自分が行きたいところには行くことができたらいいし、天邪鬼な自分を認めて、あまり人が行かない、でも素晴らしい穴場を発見できたら嬉しいというマインドで引き続き楽しんでいきたい。
しかし、自転車旅は憧れるなあ。いつか私もやってみたい!今のところアイディアとしてあるのは『ブラジル全州 (26州+首都ブラジリア) チャリで爆走してみた』
それから、改めて気づいた旅の良さついても。
それは上記の旅企画しかりどんどん夢が増えていくこと。今度はあそこに行ってみたい、あの国でこんな旅をしてみたいなどなど、旅を通して知識や経験が増えたり、旅人仲間との出会いを通して自分自身の夢が膨らんでいくようなこの感覚。
これだから旅はやめられない。
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2. チリの宿オーナーさんとの忘れられないおしゃべり
チリはプエルトモントで3泊した宿ではちょうど滞在中にオーナーさんの誕生日パーティーがあり、一緒にケーキでも食べない?と誘っていただいた。
オーナーさんの娘さんやお友達たちも来ていたのだけど、子どもたちが寝たあとの大人のおしゃべり時間はとても楽しく、今年オープンしたばかりのこのホステルの話やチリの社会問題、ベネズエラ移民の影響など興味深い話がたくさん聞けて嬉しかった。
南米の中では先進国と言われているチリだけど、近頃は勉強もしない仕事もしない、空気は無料だから息しているだけという若者が増えているという件について。
親の家があってご飯も食べられるから何もしていないし、親も親で子に関与しなくなった。外には学びの機会もキャリアの選択肢もたくさんあるはずなのに、自分で何かに挑戦しようとか自立しようという意欲がないまま、薬物中毒や犯罪に染まって落ちるところまで落ちていく。現にチリの首都サンティアゴの治安はどんどん悪化している。これは本当に深刻な社会問題。
どんなに周りが支援しようとしても、社会的にさまざまな支援制度があったとしても、本人に気力がなければどうすることもできない根深い問題だと思う。
それからオーナーさんの「私たち夫婦に見えてた?離婚してるのよ〜」という話。「あら、つまりお互い見た目だけでは分からないってことですねえ (笑)」と自分の話もまじえてそれはそれは盛り上がってしまった。夜が深まると大人な話題 (?) も深まり、楽しくなってくるの世界共通説。
当時は喧嘩が絶えず、たくさん話し合いもしたうえで限界点に至ったけれど離婚してからの方が良い関係を築けている、という話は大変参考になりました(ん?)
とにかく気さくに話してくれるから、こちらもつい食い気味にいろいろ聞いちゃって、学生時代からの付き合いで結婚生活は23年ということだから、相当な絆の深さもあるのかもしれないけど、どうして離婚後も良い関係を築けるようになったんですか?とかww
散々喧嘩をして、もはや何のための喧嘩なの?と、話し合いも飽和点にまで達し、啀み合っていても何も生まれないのだからお互いのために良い選択をしようって、一見するとベストパートナーという雰囲気のお二人だけど子どもが3人いながら23年の結婚生活を終わらせ新たな道へ踏み出すことはすごく勇気のいる決断だったんだろうなと、話を聞きながら心がじんじんしてきた。
今は住まいは別々でも近くに住みながら、今年から宿の運営を始めてリフォームしたり協力しあっていて、子どもたちの世話や教育も分担して、なんだかすごく穏やかで充実している表情がめちゃくちゃ素敵なお二人だった。彼女のように自分がやりたいことをやっていて自立している強くてかっこいい女性には本当に憧れる。
人は見た目だけでは分からないとはよく言うけれど、本当にそれぞれの人生、それぞれの関係性、それぞれの家族のかたち。ひとりひとりの人生に濃い物語があって、もちろん一晩で聞いた話なんてほんの一部なんだけど、当の二人だけが分かっていればそれでいいんだって関係性も世の中たくさんあるよね。
それはそうと、精神的につらかった日々からもう一年が経つ頃ですが、今はあのときよりずっと自分らしくいられると実感できて、自分で自分のことが好きでいられて心穏やかにいられることが本当に幸せ。まずは自分で自分のことを好きでいられなきゃ、そんな自分を誰が好きでいてくれるんだーという基礎中の基礎の履修。Who else will love you if you don't love yourself first? ということだ、まさに。
この前、友達になったフランス出身の旅人カップルから数年前にアプリで出会ったという話を聞いて、まあデート相手とは言わずとも友達作りモードも選択できるってアプリなら始めてみようかなとか思い始めたり。(影響されやすいww)
今までずっと友達でいてくれている人たちをもっと大切にしながら、新しい交友関係も少しずつ広げていけたらいいなと思えるようになっているので、とても良い兆し。根がポジティブ志向な人間で良かった。どんなにメンタルの調子が落ちても"復活できることを知っている"というのが大事。
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3. ウシュアイアでハイキング中の遭難で死について本気出して考えてみた
基本的には明日死んでも後悔ないマインドで生きている(=今を一番大切に生きようと心がけている)私が、おそらく人生で一番死を目前にした日はウシュアイアのハイキング中のことだった。
要約すると人が超少ない場所で、ソロハイキングで、道に迷い、コースをはずれ、ああ雪道だ川だ崖だ急斜面だの大ピンチで、夜までに抜け出せなければ山で死を待つのみという状況に陥った。
今これを書けているのでまあ生還できたわけだけど、まるで野生動物のように山を彷徨う中で、明日死んでも後悔ないように生きてきて良かったけど最期に恐怖を感じながら死にたくはないということを身をもって実感した。
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人間理想通りに死ぬことなんてほぼ不可能だろうけど、それでもなるべく恐怖や痛みなく穏やかに逝きたい、願わくば眠っているあいだにぽっくり。
でも死ぬ前にスマホの中身はひと通り消しておきたいよなという非常に現代的でありながら (?) 深刻な問題もあるな。検索履歴やら視聴履歴やら、謎に書き溜めた下書きのままの文章の数々とか。
親に見られたらびっくりするよ、私が最近見たYouTube動画が海外夜遊びのJOJOさんのやつだったりしたらwwww言い訳させてくれ、自分では見られないマニアックな世界の旅系ユーチューバーが好きな一環でたまたま見つけて、この人はすげえわって感心して見てただけだからwww
過去動画もけっこう見てたけど内容が内容だけに最近削除されたようで残念。おもしろかったのになあ。
とりあえず、まだ死ななくて良かった。
こんな感じでいい?私のパタゴニア紀行。
![](https://assets.st-note.com/img/1732202809-IO8g69xXbh4nWtHqu70QzPRf.jpg?width=1200)