〜懐かし外国人プレイバック〜ホセ・ピレラ(元広島)
このコーナーは、過去にNPBに在籍した外国人を様々なデータを用いて振り返っていくものである。
今回振り返っていくのは2020年に1年間広島に在籍し、現在は韓国でプレーをしているホセ・ピレラ外野手である。
ピレラは2020年に長打力のある打撃、守備では本職の外野に加え内野の一塁、三塁も守れるなど柔軟性があったことが評価され広島に入団。
同年は新型コロナウイルスの影響でシーズン開幕が6月となったが、開幕前の対外試合でアピールを重ねたことで1番打者として開幕スタメンに名を連ねた。球団の外国人選手が開幕スタメンで1番に入るのは60年ぶりであった。
開幕後は長野久義と併用され左翼手として99試合に出場し規定打席には届かなかったものの打率.266、34打点、チーム3位の11本塁打を記録。パワフルな打撃でチームに貢献した。
しかし、外野守備が不安定だったことから打撃・守備・走塁を総合的に評価し、同じ出場機会分を最小のコストで代替可能な選手が出場する場合に比べてどれだけチームの勝利数を増やしたかを表わすWARは-0.7と低迷した。
では、ピレラは一体どのような選手だったのだろうか。
まず挙げられるのは、引っ張り打ちが多い選手である。
2020年に全打球のうちに引っ張り方向の打球が占める割合が42.7%であった。この数字は、同年に300打席以上立った73人中8番目の高さである。
もう1つ挙げるのは、外国人の中では足の速い選手である。
様々な数値を用いて総合的に足の速さを評価するスピードスコアという指標がある。
2020年に300打席以上立った外国人選手は11人。その中でピレラは2番目の数字を記録していた。
現在、韓国リーグでトップレベルの成績を残しているピレラ。今後日本に復帰するようなことがあれば、より進化した姿を見せてくれるのではないか。