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新たなブランド体験を創出する、サービスデザイナーとして挑戦したいこと

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小売業界から金融業界まで、多岐に渡る業界のシステム開発を行うテックファームのサービスデザイナーとして活躍する木村真衣さん。彼女はなぜ、NewsPicks NewSchoolのブランドストラテジーを受講するに至ったのだろうか。

オフラインからオンラインへ、キャリアを変化させる

彼女のファーストキャリアは、百貨店の花形とも言える紳士服の売り場管理を行うバイヤーの見習い。

さまざまな商品展示会に出向き、店頭に陳列する商品を自ら選定していた。買い物客が百貨店内を歩く際は、次のフロアにエスカレーターで登るか、隣の店に足を運ぶか、常に決断の連続である。

彼女にとってそのような人々の行動の先の購買体験、言わば人々の決断の一瞬一瞬に携わり、その背中を押すことが自身の仕事のやりがいだった。

しかし、スマートフォンの台頭によって、人々の購買体験が店舗からECへと変わっていった。百貨店の仕事を一通り全うした木村さんは、このタイミングでECサイト大手の楽天へと転職。

楽天では、フリマアプリ「ラクマ」の前身となる「楽天オークション」のサービス開発を担当することになった。当時、プロジェクトとしてスタートしたばかりで社内でも無名だったこのサービスの地位を上げていくために、さまざまなキャンペーン施策を行った。

それは正にサービスブランディングそのものであるが、当時の彼女にはそれぞれの活動が点で見えており、ブランディングという観点は欠けていたという。その後、ブランディングの重要性に気づき始めたのは、現在のテックファームに転職したときだった。

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頭では理解できても実践方法がわからないブランディング

テックファームにおけるこれまでのシステム開発は、クライアントが用意する仕様書通りに行えば、仕事として成り立つものであった。しかし、時代の変化と共にクライアントからは、単発のシステム開発ではなく企業と顧客と繋がり続けるD2Cサービスに類するものの開発が求められるようになっていった。

それはサービス開発とブランド開発を同時に行うという意味している。このように複雑化したクライアントの期待に応えるため、図書館でブランディングに関する何冊もの本を読み込んだ。ブランディングを概念的に頭で理解することはできたが、それを実践するための方法論がわからなかった。

まさに実践の場の必要性を感じていたい矢先、メルマガによってNewsPicks NewSchoolのブランドストラテジー講座の存在を知り、ブランディングの実戦方法を学ぶために受講を決意した。

講座受講の目的は、自社の営業チームがクライアントからサービスやブランド開発に対する要件を拾い上げるためのフレームワークを開発し、会社の中でクライアントニーズに応えられる体制を構築すること。

講座内では、講師直伝のブランドストラテジーのフレームワークに沿って、いくつかの個人ワークや某大手企業の実際の課題をもとにしたブランディング施策の提案を行った。初めて出会った他の受講生とチームを組み課題に取組む中で、個人のプロフェッショナルを把握して、プロジェクトを推進していく重要性について改めて気付かされたという。

過去の無意識の取り組みが“今”をつくる

アップルの創業者である故スティーブ・ジョブズが、かつてスタンフォード大学の卒業式辞で述べた「Connecting dots」。それは、過去を振り返り“点”と“点”を繋ぐことによって、新たな道筋が見えてくるという概念で、彼女自身も大切にしている考え方である。

百貨店のバイヤー見習いに始まり、サービスデザイナーを経てブランド開発にも挑戦する木村さんのキャリアそのものにも通じていることかもしれない。

世のサービスの在り方が多様化し、オンラインとオフラインが融合した新しいサービス体験が求められる現代。そのような複雑化した社会のニーズに合わせ、新たなブランド体験を創出する高次のサービスデザイナーとして、彼女の更なる活躍に期待したい。

(文:弥永拓也)

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