【集中投資】小型成長株投資を語る
私は、投資戦略のコアを全世界株式インデックスファンドへの積立投資としているが、サテライト枠に小型成長株への集中投資を実践している。
上の円グラフは2023年1月現在のアセットアロケーションである。
全体の20%を占めている国内株式は、N社(小型株)への集中投資である。
個別株投資でも、私のようにリスクが高い小型成長株への集中投資を実践している人は稀だと思う。
今でこそ、投資比率が20%と小さくなっているが、N社に投じた資金は600万に達する。順調に資産を膨らませている全世界株式インデックスファンドへの投資額とほぼ変わらない。
N社に関しては、2021年6月から投資を開始し、今日まで一度も売却していない。初めて購入した時の株価が5000円。そこからナンピン買いを繰り返し、現在の平均取得単価が2995円。そして、現在の株価が1130円だ。
つまり、投資比率が小さくなったのは、株式売却によるものではなく、N社の資産価値が約38%まで目減りしたことが要因である。
現在は、大きな含み損を抱えている状況であるが、「集中投資」や「ナンピン買い」が原因では無いことを強調したい。
答えはただ一つ。
N社の資産価値を見誤り、超割高の時に投資したからだ。
株式投資の基本は、自分が考える価値よりも株価が安いと感じた時に株を購入することだ。私が最初に購入したのは、N社が上場して1年に満たない時で、市場の期待値が高く、実際の業績と株価が大きく乖離している時に高値掴みをしてしまった。
賢明な株式投資家であれば、株が割安になったタイミングを狙って資金を投じる。私は投資価値のある企業の株価が割安になることを待てずに、N社が示す魅力的な成長戦略に心を踊らされ、実際の業績を度外視し、割高な株価の時に飛び乗ってしまったのだ。
個別株投資の集中投資はリスクが高い。
投資先が小型株(時価総額300億未満)であれば、更にリスクは高まる。
最も慎重に投資判断を下さなければ小型成長株への投資において、企業の成長期待だけで高値掴みをしたことは最大の失敗である。
しかし、N社の期待値が低下した訳ではない。
だから、今日まで一度も株式を売ることなく、保有しているのである。
N社に関しては、買うタイミングを失敗しただけだ。
企業に対する期待値は、2021年6月に購入した時から何ら変わりはない。
私が、N社の株式を売る時は
① 目標とする資産に達したとき
② 思い描く成長のシナリオが崩れたとき
③ 現金を必要とするとき
の3つだ。
先週発表されたN社の2022年期決算で、CTOの退任というショッキングなニュースがあった。経営陣に期待して投資をしていたこともあり、最高技術責任者の退任は、テクノロジー企業にとって大きな痛手である。
しかし、私はN社の株式を売ることはしない。
理由は、事業が順調に拡大し、業績も着実に積み上がっているからだ。
少なくとも、私が高値掴みした頃よりも、企業の価値は上がっている。
上の①と③に該当しない限り、今の株価で売る理由は無い。
将来有望である企業の株式を今の株価で売却したところで、大きな損失を確定させるだけだ。
得られるメリットは何も無い。
株式投資では、現物取引であれば売買する際の取引手数料しか発生しない。
N社を保有しているだけであれば、経費が一切発生しないばかりか、貸株の金利で月に15000円前後の不労取得を得ることが出来る。
現在、現金不足に悩んでいることもないので、N社の株式を売却する理由がどこにも見当たらないのだ。
小型成長株への集中投資という戦略は、資産運用において万人受けしないことは分かっている。過去にもnoteで書いてみたが、如何せん人気が無い。
日本の若者に期待する!私が小型成長株に集中投資する理由|np2030@資産運用|note
私が実践する小型成長株集中投資はお勧め出来ない理由|np2030@資産運用|note
それでも、私は小型成長株への集中投資を続ける。
小型成長株投資は、退屈なインデックス投資に比べると、とても面白い。N社のようなベンチャー企業であれば、子育てをしている感覚だ。この先、どのような成長を遂げるのか、想像するだけでもワクワクする。投資の醍醐味を肌で感じることが出来るのが小型成長株への投資であると私は思う。
名の知れたトップ企業に成長した暁には、インデックス投資とは比較にならない大きなキャピタルゲインが得られる。ダイヤの原石を掴むような話に聞こえるかもしれないが、実在する日本企業の成長を投資を通じて後押しできることは、社会貢献にも大きく繋がっていると前向きに考えている。