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縦長vizカッコいい!けどムズイ!!【Tableauでのダッシュボード作成】
こんにちは、DATA Saber挑戦中のぞぴぴです。
Tableau Publicでよく見る縦長viz、カッコいいですよね。
しかし、直近3つ位作ったのですがムズイ。
普通の横長ダッシュボードを作るのと、大分勝手が違います。
そんな訳で、今回は「縦長vizを作る時に抑えておくと良さそうなTIPS」をいくつかご紹介します。3つ作っただけの初心者のメモですが、これから初めて縦長viz作る方のご参考になればと思います。
※もっと良いやり方があれば、是非コメントかXで教えてください!
※コンテナを使った前提で記載しています。浮動は考慮していません。
縦長vizにおける難しさ
TIPSを見る前に、まずは縦長vizにおける難しさについて考えてみましょう。
全体感を把握出来ない
縦長vizはスクロールをして見ていくものです。当然、作業中も見えない部分が出てくるため、脳内で補完しながら作業する必要があります。
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シート数が増える
vizが長くなる分、シート数も増えるケースが多いです。ここで出てくるのがシートが管理できなくなる問題。今自分何してたんだっけ??なります。
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コンテナ整理が大変
水平コンテナでしっかり位置を決めようとすると、サイズ調整をしてたら思わぬところが連動して小さく潰れてしまったり、逆に大きくなるケースが。
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Tableau Publicにパブリッシュ時に崩れる
頑張って整えても、Tableau Public時に崩れ。縦長vizに限った話ではありませんが、長い分修正範囲が広く、いつもより辛さを感じます。
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縦長vizを作る時のTIPS
ということで早速縦長vizを作る時のTIPSです。
①テキストで流れを整理する
全体感を把握するためにも、ストーリーやメッセージを明確にするためにも、ある程度vizの方向性や構成要素が定まったら、一度テキストで整理してみましょう。そして整理したテキストをブロック単位で切り、そこにどのシートを当てはめていくかを考えます。ブロック構成と、その構成要素が定まれば、必要な長さも見えてきます。そして事前にテキストで整理しておくことで、後で入れるタイトルや説明文も出来てきます。
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②ブロック単位でダッシュボードにまとめて整理
私の場合シート数が10超えてくると頭で整理出来なくなってくるので、一度ブロックごとに仮当てのダッシュボードを作成してみます。流れとしては
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ブロック単位でダッシュボードにまとめる(1シート2-4個)
まとめながらシートを非表示にしてダッシュボードしかない状態に
ブロック単位のダッシュボード削除
削除時のポップアップで非表示シートを再表示に
縦長ダッシュボードで再表示したシートを再配置
例えるなら髪の毛を巻く時にブロッキングしておくような感じでしょうか。若干工程が多くムダなように思われるかもしれませんが、手元のタブがスッキリして、今やることが明確になるので作業がしやすいと感じています。
③普通のvizより横幅は狭めにすると見やすい
汎用デスクトップやPowerPointなどの一般的なサイズのvizだと、視線はZ型に流していくことが多いです。しかし縦長vizでは縦方向に長いため、あまり横幅が広いと視線を動かす範囲が広く、読むのに少し疲れてしまいます。縦方向のドーンとした流れを作って視線を自然に流すためにも、通常のvizより横幅を少し狭めにしておくと見やすい印象があります。個人的おすすめは1000px程度。
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④横幅大きめに作ってTableau Public上で縮める
Tableau Publicパブリッシュ時、ダッシュボードに対して構成要素が小さくなり(特にフォント、2周り位小さくなる印象)間延びした印象になります。かといって構成要素を全て調整するのは面倒…そんな時におすすめなのが、最初は最終アウトプットよりも一回り大きめの横幅にしておき、Tableau PublicのWEB編集で横幅をキュッと縮めてしまう方法です。もちろん最終的に微調整は必要となりますが、全体的な見た目が一気に整うので、微調整もしやすくなります。③に絡めて、私は1366px(汎用デスクトップの横幅)→1000pxに縮めるのが気に入ってます。
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⑤サイズ調整は数値で決める
水平・垂直コンテナを普通にはめてドラッグでサイズ調整すると、連動して上下の別の構成要素が崩れてしまいがち。そんな時は上から数値でサイズを決めていってしまいましょう。「高さの編集」でサイズを決めると、他に連動してサイズが崩れることがありません。もしくはちょうど良い大きさにしてから「高さを固定」でも良いと思います。
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縦長vizを作る時の流れ
流れでまとめると以下のようになります。
まず話の流れをテキストで整理する
話の流れをブロック分けする
ブロック単位でダッシュボードにまとめる(1シート2-4個)
→まとめながらシートを非表示にしてダッシュボードしかない状態に各ブロックでどのくらいスペースを要するか考える
縦長ダッシュボードを作る
→サイズは最終アウトプットよりも一回り大きめの横幅に
→横幅1000pxにするなら1300px位
→縦幅は後で決めれば良いので長めにとっておくシートを縦長ダッシュボードに再配置
→ブロック単位のダッシュボード削除
→削除時のポップアップで非表示シートを再表示に
→縦長ダッシュボードでシートを再配置
→サイズ調整は数値で決める
→配置が決まったらまたシートを非表示に8割整ったらTableau Publicにパブリッシュする
パブリッシュ後、完成サイズに縮める
細かい微調整をしてパブリッシュ
縦長vizを作って得られること
ストーリーテリングの力が身に付く
一般的なダッシュボード(汎用Desktop、PowerPoint)だとサイズが決まっているため、限られた面積の中で話をまとめる必要があります。しかし縦長vizは自分でサイズを決めないといけない、ダラダラと長くも出来るので、自分でストーリーの始まりと終わりを決めないといけません。
縦長vizは縦方向の流れが明確であるからこそ、不要な情報の取捨選択を徹底しないといけません(間で不要な情報が入っていると、ストーリーに集中できなくなってしまう感じが、他の形式より強い)。逆に言うと、ストーリーテリング、提案型ダッシュボードの練習としては最適な気がします。
シート管理・コンテナ管理の練習になる
シート管理・コンテナ管理大変ですよね。シート名は分かりやすくしないといけないし、かといってシート名が長すぎると全体感が把握出来ない。コンテナも入れ子になり過ぎて訳が分からない、知らぬ間にタイル配置が発生しているなど。縦長vizだと、一般的なサイズのvizよりシート数もコンテナ数も多くなりがちで、より大変です。しかし、だからこそシート管理・コンテナ管理の練習にもなるのではないでしょうか。
カッコいい
なんだかんだコレに尽きるのではないでしょうか。縦長viz、正直業務で作る機会はあまり無いです。しかしカッコいい。作りたい。今後も業務では作らないでしょうが、今後も趣味vizでは定期的に取り組んでいきたいです。