見出し画像

「Google検索最新情報2019」Googleエヴァンジェリスト 金谷武明さん #シンゲキ

ウェブ解析士協会北海道支部が主催する北の大地で開催されるデジタルマーケティングの祭典『シンゲキ』。デジタルマーケティングの初心者から上級者まで、北海道内のWeb制作会社・広告代理店・コンサルタント・一般企業のWeb担など全てのみなさまのデジタルマーケティング知識の底上げを図るイベントになっています。

ここでは、「Google検索最新情報2019」 として金谷武明さんのお話された内容を書き起こしていきます。

金谷武明さんのプロフィールがこちら。

グーグル 合同会社 サーチ クオリティ チーム シニア サーチ エヴァンジェリスト

2007 年よりグーグル合同会社勤務。2009 年より現職。Google 検索のエヴァンジェリストとして技術的な内容からウェブマスター向けガイドラインまで、Google 検索の公式情報の啓蒙活動を担当。 Google 検索 Q&A #ウェブマスターオフィスアワー 、毎月実施中。前職ではゲーム会社のウェブディレクターとして EC サイトの制作やサイトのプロモーションなどを担当。

今回、金谷さんがお話される内容が以下の通りになります。

本セッションでは昨年新しくなった Search Console、モバイル ファースト インデックス、Speed Update などを中心に Google 検索の最新情報をお話ししたいと思います。事前に頂いたご質問にもお答えしたいと思います。

それは、実際にお話された内容をメモしていきます。(スライドについては1枚目以外は公開禁止だったため、それに準拠します。)

私はGoogleのSearch Quality Teamに所属しておりSenior Search Evangelistです。Googleに勤務して13年目。前職ではゲーム会社のECサイトディレクターをやっていました。そこでは、実際のゲーム会社の売上をどう伸ばすか、ということに日々取り組んでいました。

どんな活動をしているか、というと、オンラインでのフォーラムやイベント、公式ブログなどを使って情報提供をしています。また、個人的な情報は以下のTwitterで情報発信しています。

1.Google検索最新情報

3つのポイントがあります。

1)ユーザーのために良いコンテンツを作る。
2)それをGoogleに伝えましょう。(Search Consoleで確認しましょう)
3)モバイルに取り組みましょう。

良いコンテンツと一言に言っても、多くの意味があるわけですが、この要素は外せないですね。そしていくら良いものを持っていたとしてもGoogleが把握していないといけないので、Search Consoleから伝えていきましょう。

検索エンジンも新しいデザインになっています。今まではタイトル・URL・スニペット(meta descriptionに対応したもの)が多かったんですね。でも、今はページのファビコン・所在地・タイトル・日付・スニペットなどが表示されるようになりました。

ファビコンが表示されたことで「あのサイトだ」という感じがします。この検索結果の変更はあくまでランキングには関係はないのですが、検索結果が変わっているということは意識した方がいいでしょう。実装方法は以下のブログを参照してください。

モバイルファーストインデックス

7/1より新規サイトはモバイルファーストインデックスがデフォルトになります。これまで通り3つのモバイル対応をサポートするが、ミスなどを考えるとRWD(レスポンシブウェブデザイン)を推奨しています。

コンテンツ(テキスト・画像・alt・リンクなど)、構造化データ、メタデータがモバイルとPCで一致していることを確認してください。よく聞く話だとモバイルのaltの取り扱いがされていないケースもあるんですね。そうすると、今後はモバイルファーストインデックスになるので、それだとトラフィックが下がる可能性があります。altテキストの設置はワークフローに組み込んだほうがいいでしょう。

検索の仕組み

検索の仕組みを見ていきましょう。まずページの発見するためにクロールをします。そして取得した情報を分析し、百科事典の索引のようなものを作ります。これをインデックスと言います。索引を作ることで、短い時間で検索結果の配信をすることができます。

2つのGooglebotsの存在

実はGooglebotsは2種類ありました。PC版とモバイル版の2種類だったんですね。PCとモバイルそれぞれあったわけですが、これまではPCが主で、モバイル側がサブ(従)でした。そういった場合、スマートフォンでユーザーがPCにしかない機能を検索したとします。その場合、これまでは、PCの機能をユーザーは検索することができました。ですが、モバイル版にはその機能がないわけですから、モバイルユーザーがそのページにたどり着くことが出来ず、ユーザー満足度が下がってしまいます。

そのため、主従関係を逆転させて、スマートフォンが主、PCが従の関係になっていこうというっことになりました。この結果、スマホのタイトル、altタグ、meta description、構造化データなどはしっかり設定されていないと、トラフィックが下がるわけですね。

MFI確認事項

 - デスクトップ版のみ、RWD、Canonical AMPなどの場合は問題なし
 - 別々のURL、動的な配信の場合
    - モバイル用サイトには、パソコン用サイトと同じコンテンツを含める
    - 構造化データ、メタデータ、alt テキストはモバイルもPCどちらも必要
    - Canonicalとモバイルのアノテーションを変更する必要はなし。
 - hreflangはデスクトップはデスクトップに、モバイルはモバイルに設定する。 

The New Search Console

新しいサーチコンソールについて話します。これはユーザーの検索体験に関するダッシュボードみたいなものです。よくGoogle Analyticsとの違いを聞かれますが、全然違います。Google Analyticsは全てのチャネルを扱いますが、Search Consoleは検索上でユーザーがどうだったかというデータを扱います。これは他のツールでは絶対に得られない重要なデータになります。

1.モダンなUIになった
2.実用的な洞察
過去もいろんなデータが見れたのですが、役に立つかどうかは微妙だった。今はビジネスに役立つ情報の提供をしています。
3.ワークフロー
サイトの改善の状況に関するレポートのシェアをすることが出来ます。
4.速いフィードバック
フィードバックをすることも出来ます。

Discoverに対応

最新の機能としてはDiscoverですね。

このあたりを参考にしてください。

データは正規URLに記録されます。

例えば、index.htmlあり・なしのように技術的には違うURLでも、メインとなるURLが存在しています。そのURLのことを正規URLと言います。別の言い方だとCanonicalですね。

今後は正規URLで全て統合されて分析されることになります。

16ヶ月のデータを分析可能に!

前年同四半期の比較が可能になりました。ECなどの分析には、シーズナリティーを意識した分析が必要なため、そこを分析できるようになりました。

モバイルとPCをわけて分析

簡単に変えて分析することが出来ます。モバイルとPCを合算して分析しても、ユーザー体験が違うので、仮説立案が正しくならないことがあるんです。例えば、通勤中のモバイルと家にいながらPCという体験ではかなり違いますよね。

インデックスカバレッジ

インデックスがどのくらいされているか、を分析することが出来ます。何かのエラーが起きていないかの確認に使えます。

URL検査ツール

1つ1つのURLの状況を確認出来ます。検出・クロール・インデックスの3つの状態を確認出来ます。何か問題があった場合もURLのテストから実施してリカバー出来ます。

フィードバックを送信

何か改善したいことがあれば、フィードバックを入れてください。ただ、日本のエンジニアは一人もいないので、画像だけで入れるのは避けてください。実は中のエンジニアもGoogle翻訳で翻訳しているので、文字で書いてください。英語じゃなくてもいいので、日本語で記載してくだあさいね。

パフォーマンス

3秒以上かかると、53%のユーザーが断念する、なんて言われています。2018年7月よりページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に入れることにしました。

ページスピードインサイトというツールを使ってみてください。何点以上がいいか、と聞かれるのですが、緑以上なら良いでしょう。ただ、緑じゃないと絶対にダメというわけではありません。

また、こちらの機能は「すごく遅いページを下げるための目的」で作られています。あくまでもユーザー満足度をあげるためのものとして捉えてください。

面白いのは同じページでも、早いと体験するユーザーも入れば、遅いと体験するユーザーもいるということです。ネットワークによっても変わりますので、いろんな形でユーザー体験をあげてみてください。

参考情報)検索エンジン最適化(SEO)スターター ガイド

登壇者Twitter


サポートされた費用は、また別のカンファレンス参加費などに当てようと思います。