卵子凍結保存→精子購入→代理母出産というアメリカの可能性

先日、フランス帰りの友人に会って、フランスのカップル事情やなんやを色々聞いてみた。フランスでは、ほぼほぼ結婚制度と同じだというPAX婚が主流というのは有名な話だが、若い女性が両親に「結婚(PAXじゃない方)しようと思う!」と告げると、「なんで結婚なんてするの?????」という反応だったという話には笑った。(PAX婚だと離婚のとき楽みたい。)

一度結婚・離婚をして、離婚へかかる労力を経験した身としては、確かにもう「なんで結婚するの??」という心理状態になってしまった。女性が経済的自立をすればするほど、こういう考え方になっていくのかもしれない。アメリカ、特にNYでは女性の立場がかなり強いと感じたが、友人の話を聞く限りフランスではアメリカ以上に女性が強そうだった。

ただ、「子供が欲しい」という問題がついてくる。子供を作るには相手が必要なわけで、それが誰でも良いというわけではないだろう。

以前は、子供は結婚相手と作るものだと思っていたのだが、年を経てその考え方も随分変わってきた。

少し前に、「卵子を凍結保存後、産みたいタイミングで出産したいと思っていた、コロナのパンデミックは絶好の機会なので妊娠しました、性別も決めておきました」、という女性に出会った。
実は私自身、卵子の凍結については日本にいた頃から考えていたことだったので、アメリカでの卵子凍結後の可能性について、色々と話を聞いてみた。

日本では結婚した夫婦が、医師とともに熟慮のもと卵子や受精卵の凍結を行えるが、アメリカではシングルの女性もOKで、二十歳くらいで凍結する女性も多いこと。

精子は600ドル〜カタログを見て購入できること。(もちろん未来のパートナーのものでもOK)

代理母出産もOKなこと。

性別も希望でき、双子にするかどうかも選べること。

卵子の質が落ちるので、早めに凍結すること。

この方法で、LGBTのカップルも、自分たちの遺伝子を持つ子供を持てること。

日本では凍結後の卵子や受精卵の保管料が高額だが、アメリカでは保管料自体が安いこと。(=長期保管による経済的ダメージが少ない)

日本から卵子凍結のためにアメリカにくる人も多いこと。

保管しておいた卵子でうまくいかなくても、養子という選択肢も受け入れられていること。


・・・このあたりまで聞いて、ちょっと、アメリカの医療って夢があるじゃない!と感激。とにかく、経済的なダメージは少なく、子供を持つ可能性を広げることができるわけで。そして、「そろそろ子供も欲しいし・・」という理由で結婚を急ぐ必要もなくなるわけで。大切なキャリアをどうしても犠牲にできない、という時には、それなりの選択肢もあり。

もちろん欠点もあるのだが、このメリットたちが光り輝いて見えるのである…。

というか、オプション(選択肢)を持てるということがいいよね。
必要に迫られて、とか、現在の状況によって選択の幅が狭まってしまうのではなく、自分の人生なんだから、どうするのかは自分で決められますよ。選択肢はこれだけありますよ。その代わり、自分の選択に責任を持ってね。という感覚が、いいのだと思う。

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