理想の人生を歩む54歳コミュ力鬼高い友だちの叔父
「かまだちゃ~ん」
IKEAでそう呼び止めてきたのは、友だちの叔母のパートナー。
いつも柔らかい物腰で姿勢が良く、声も通る。
18年で4、5回しか会っていないのによく名前覚えてるなぁ。
出会ってから見た目もほとんど変わらない。
私は、彼と友だちの叔母を勝手ながらロールモデル(理想とする人)に認定している。
それは、いつも楽しそうな大人だから。
大人になってもこんな自由に生きれるの?
初めて会ったのは……いつだろう。
友だちとは高校で出会い、2人が主催するお花見会か何かに誘われてお会いした。
第一印象は「自由で人生充実してそう」だった。
周りの大人(親や親戚、先生やバイト先の人)は、みんなしんどそう。
それぞれ色んなことや場所、ものに縛られている。
大人になるってこういうことか、とイメージしてた。
でも思っていたのとは全くちがう大人像がそこにあった。
素敵を集めたような生活を実現している2人。
一気にあこがれの大人となった。
話は戻って、IKEAの店内。
「おっきくなったな〜今何年生?」
フレンドリーに息子に話しかける。
息子は彼のことを覚えておらず、
「来年3年生…」
とちょっと恥ずかしげ。
「そっか〜もうそんなお兄ちゃんになったんや!
前会ったとき覚えてる?一緒にSUPしたんやで」
彼は現役サーファーで、SUPもお手のもの。
スマホには、小さい息子とわんこが乗ったサーフボードを彼が沖に漕ぎ出す写真が今も保存されている。
「え〜忘れた」
「そうやんな!もう5年前やしな〜」
少し照れている息子に、ちょうどいい距離感でニコニコ話す。
「そうそう、こないだあの駅の北側にクラフトビールのお店ができてさ。そこで最近アメリカ人の友だちができてん。また一緒に飲もうね!」
そして颯爽と去っていった。
改めてすごいと思う彼のコミュ力の高さ
彼が去った後、母から
「前も会ったよね〜すごい感じのいい人やね」
と言われた。
そう、常に感じが良いのだ。
そう思わせる理由は2つある。
1つは、常にご機嫌。
気軽に声をかけてくる感じや話しかけやすい雰囲気。
15年前も、5年前も、今日もいつも同じテンション。
いつでも良い気分で話せるのが彼のすごい所だ。
そして、私の親世代に近い年齢とは思えない空気感が常にある。
彼のまわりの空気が軽い。
54歳になっても新しい友だちができるほどフットワーク軽く行動し、友人関係を作り上げている。
彼を同じ年代の人を見ていると、人間関係が固定されているのを多く見る。
周りに知った人ばかりだと、心地が良いもの。
いつも同じ店、いつも集まる地元の同級生、いつもの会話。
だから、人と出会うチャンスは自分で作るしかない。
その点でも彼は、
このようなステップを踏んでいるだろう。
出会いの機会を作り、しっかり関係を築くだけの努力をしている彼は本当のコミュ力おばけだ。
でも、彼は言う。
「いや〜いぬ年だからかな?しゃべるのが好きやからね」
多分それだけじゃない。
だけど、そう思わせてくれるのも彼の魅力だと思った。
コミュ力は今日明日に作れるもんじゃないよねって話
彼らに会っていないときでも、友だちと話すときに話題にあがるので、何となく近況を知っている。
例えば去年で言うと、
夫婦で二人羽織りの早食い大会に出場
おそらく出場者最高齢で優勝
キャンピングカーを購入
など、本当に話題に事欠かない。
常に新しいことをしている。
誰か新しい人と会っている。
こういう刺激をいつまででも大事にすること。
そして気をつけたいのが、自分の機嫌を取っておくことだ。
これはいつも課題に感じている。
でも自分にしかできない。
彼らのような人生を夢見て、これからも歩んでいこうと思った。
チャンチャン♪