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「日本の文字」はクール。行列ができるデザイン展に行ってきた

風が冷たい週末の午後。用事の合間に六本木へ行きました。目的は「21_21 DESIGN SIGHT」(2121)でやっている「もじ イメージ Graphic 展」を見ること。

安藤忠雄建築の三角屋根の建物に近づくと、ずらっと行列ができています。しかも列には20代と思しき人ばかり。これまで2121の企画展で並んだことはなかったのに、と思いながら、出直してやっと見ることができました。

撮影:Nozomi Kosaka

展示されていたのは、1990年代以降のポスター、ブックデザイン、看板などグラフィックデザイナーによる作品。展示の中身については詳しく書きませんが、目に止まったことの一つは、観光客風の外国人2人が食い入るように雑誌のデザイン(『群像』のロゴデザイン)を見ていたことです。

日本のグラフィックデザインは西洋のグラフィックに憧れて進化してきたと言われ、アルファベットが多用されてきました。一方で、日本の文字の特性を活かしたデザインも生まれています。日本の文字はもっと日本のグラフィックデザインの真ん中に置かれてもいいのではないか……とこの2人を見て改めて感じました。


今回の企画展は撮影可で、あちこちからスマホのシャッター音とともに、友達同士で「これ面白いね」「こういうことなのかな?」という声が聞こえてきました。

「つい話したくなる」というのは、大事な要素だと思うのです。写真に撮って友人(や自分)と対話をする、あるいはその場で友人と対話をしたくなる要素がこの展示にはあったのでしょう。


一方的に話すのではなく、より良い関係を築くために対話が大事とよく言われますが、自然にそれが生まれる仕掛けをつくるのは難しいもの。

3月8日(金)、Business Insider Japanでは弊社のメディア「MASHING UP」と共に、リアルイベント「Wellbeing Conference」を開催します。

その中の1セッションは、対話をうながすドキュメンタリー映画の田村監督を招いた「私たちは『わかりあえなさ』にどう向き合うか。対話から生まれる価値のつくり方」。

映画の主題はエネルギー問題という、「つい話したくなる」ものではないのに、なぜ鑑賞後に大人も子どもも対話を始められるのか? ぜひ田村さんの話を直接聞いてみてください。明日開催ですが、チケットはまだご購入いただけます。

Editor's Pick
私たちは「わかりあえなさ」にどう向き合うか。満席続出の映画仕掛け人と考える「対話」の生み出し方

(2024.3.7)

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