見出し画像

本を通してつむがれる、"会う"を越える時間

毎年一年の始まりに、甥と姪に本をプレゼントしている。

年に1、2回しか会えないので、欲しいものも分からない。

あっという間に大きくなっていく姪たちを見ながら、できることは何かと考える。

本との出会いは、新たな人生とのつながりを作る。

そう思い頻繁には会えないけれど、送った本が"何か"との出会いになれば嬉しいと思っている。


中2の姪へ。
「大人も知らない!?偉人の実は…」粟生こずえ

中学3年の受験期をひかえる姪。

勉強も手につかないこともあるだろう。

偉人の表と裏の顔を楽しく紹介してくれる。

勉強しようと思わずに、歴史の人物に興味が持ててしまうとは魅力的である。

勉強ができた方が良いと言うよりは、沢山の人の生き方に触れることは大切だと思う。

同じシリーズの本を持っているようで、嬉しそうに手に取ってくれた。

新年にあった時は、宿題で覚えなくてはいけない百人一首を一生懸命覚えていた。

あぁ、自分達も覚えたなあと昔を思い出す。

____________________
小学校6年の甥へ。
「ぼくらの七日間戦争」宗田理

もうすぐ中学へ進学する甥。

中学生はまるっきり子供でもないし、大人にもなりきれない年代。
大人とは異なる価値観も、沢山芽生えてくる頃。

大人と意見は違っていいし、子供達の世界を作ったっていい。

自分が考えたことを大切にして、行動していくエネルギーを貰えそうな本だと思い選んだ。

気の優しい甥、ときに繊細さが心配になることもあるけれど、甥らしい世界観を築いていってほしい。

____________________
小学校4年の姪へ。
「空のふしぎがすべてわかる!すごすぎる天気の図鑑」荒木健太郎

映画「天気の子」の気象監修者である、荒木健太郎氏の書籍。
かわいいキャラクターと共に、天気にまつわる不思議を楽しく解説してくれる。

私自身が去年「おかえりモネ」にどっぷりハマっていた。ヒロイン・モネは気象予報士である。

空を知ることができたら、日常を180度違う視点で見れそうである。

大人と異なる時間の流れの中で、子供たちは過ごす。

目的が定まらず、所在ない時間を過ごすこともある。

そんなモヤモヤと言葉にできない気持ちが出てくるとき。
特別なことをしなくても、空を見て考える時間があれば、少し気持を切り替えることもできると思い選んだ。



毎年この時期に姪たちのことを考え、選ぶ本。

贈ったものの興味が持てないこともあるだろう。

私自身あまり本を読む子供ではなかった。

今思うと沢山本を読んでいたら良かったなあと思う。

"読まなくてはいけない"ではなくて、思わず"読みたくなる"本と出会えると良い。

いつか気が向いたとき、贈った本を眺めてもらえたら嬉しい。

そして会えない時間の分も、私との時間が本を通して作られたら幸せだと思う。

いいなと思ったら応援しよう!