Don’t Tell Yourself Off for Procrastinating! – 先延ばしする自分を責めちゃダメ!
やること・やりたいこと脳内リストにずらりと並ぶ、あれやこれや。さっさとやっちゃえばいいのに、ついつい先延ばしにしてしまう。そんな自分がつくづく嫌になる。
そんなことってありませんか? 僕にはずいぶん心当たりがあります。
先延ばしにしてしまうのは、だらしないから? それとも時間の使い方が下手だから?
Durham University の教授で社会・健康心理学の専門家である Fuschia Sirois 氏によると、先延ばしグセの原因は、そのいずれでもなく、mood management がうまくいっていないことなそうです。
Durham University
ダラム大学。イギリス国立の研究型総合大学。
世界でも有数の名門大学の一つであり、合格率15%程度の難関校。
キャンパスはイギリスの原風景的景観を保持しており、
Harry Potter、Elizabeth、Avengers など、多くの映画作品の
ロケーションとしても知られている。
正式な翻訳は見つかりませんでしたが、Mood management とは、端的に表すなら「気分制御」、より噛み砕いて言うなら「気分をうまく盛り上げるための工夫」といったところでしょうか。
Sirois 氏の研究報告を、僕なりに簡単にまとめると、以下のようになります。
先延ばしするのは、気分が乗らないから。
それには、危機察知と感情的意思決定を司る脳の領域が関係している。
自己肯定感が低いと、あるいは下手に完璧主義だと、先延ばしグセが付く傾向が強い。
そういった人々は、結果に対する人の目を気にするあまり、課題に手がつけられない。
それはつまり、やらない方が心理的負担が少ないという、脳の判断。
しかし、そういった心理的負担の軽減は、一時的なものに過ぎない。
課題から目を逸らした罪悪感や不甲斐なさから、意気消沈してしまう。
意気消沈は、先延ばしの連鎖を招く。
すると今度は、カンニングや盗用、虚偽の言い訳など、不正な自己防衛に走るようになる。
やがては、職と収入の安定、心身の健康状態にも悪影響が及んでくる。
耳が痛くて死んじゃいそうですね。おっといけない、まだ続きがあります。
先延ばしを止めようという決意は、本質的な解決にはならず、どうせ長続きしない。
気分を盛り上げるための工夫をすることが先決。
課題に取り掛かるための環境を整え、課題がもたらす恩恵について考える。
先延ばししがちな自分を責めることなく、情けなさを認め、許し、思いやる。
すると、課題がもたらす心理的負担が軽くなり、先延ばしの悪循環に歯止めがかかる。
「環境」て、なんでしょうね。
僕だったら、椅子の座り心地や机の高さがちょうど良いこと、好みの文房や必要な文献資料が揃っていることや、食材に余裕があって勉強(仕事)の合間に料理をできたり、いつでも冷蔵庫でペプシが冷えていることかな。
「恩恵」て、なんでしょうね。
免許や資格が得られることや、取り組みが終われば思う存分寛げることなど、いろいろ思い浮かびますが、繋がりたい、繋がっていたい相手からの信頼が最大のものじゃないかなと、個人的には思います。
英語学習は、「長続きしない界」や「いつまでも始められない界」における、ダイエットや筋トレなどに並ぶ強豪です。いざ対戦してみると、やはり難敵です。立ち向かうには、まず「気分を盛り上げる」ことが第一のようですね。
それでは、I wish you happy learning!
引用元の The Conversation は、世界中の大学や研究機関が共同で運営する、一般読者向けのメディアプロジェクトです。卓越した専門家たちによる、独立性と信頼性の高い記事から、多彩な分野の最新の知見を学ぶことができます。
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