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三月は深き紅の淵を。を読んでみた

‥謎のミステリ小説「三月は深き紅の淵を

「この小説を見つけ出して欲しい」‥

読書好きの鮫島功一は秘書課の課長、海老沢に呼び出され会長のお屋敷に行くよう指示される。

‥しかも2泊3日で‥

訳もわからず会長宅へ向かう功一。

そこは都内にあるとは思えない大きな屋敷で、その中で功一を待つのは会長を含め4人の男女。

ここで冒頭の依頼をされる功一ですが、この屋敷に20ほどある部屋に詰め込まれた膨大な量の本の中からその1冊を見つけ出すという途方もないもの‥

狼狽える功一ですが、かなりの額の報酬に加え、本好きの血が彼を動かせます。

ざまざまな推理を4人に披露する功一ですが尽く撃沈‥

万策尽きる功一‥

‥限られた時間内に1冊の本を見つけ出し、光一は報酬を手にすることができるのか?

この物語は4部構成になっているのですが、第4章の冒頭で衝撃を受けます!

少しネタバレになりますが、入子式小説‥いや、もっと緻密な、どこかでこれと同じようなものを見たような‥

あれだ!

パソコンの階層構造だ!

ドライブの中にあるフォルダファイルの関係!

それぞれの章がフォルダで、それぞれの物語がファイル、物語を構成する文字がデータ‥

ファイル同士も少しずつ共通項があり、第4章はデスクトップのようなものになっていて、フォルダ(1〜3章)に時折アクセスしながら、第4章独自の物語も進行するという緻密に計算されたミステリ‥

‥心地よく翻弄されます。

三月は深き紅の淵に‥この小説の正体は?






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