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ずぼらな娘へ、勘違い母が贈るサボテンっぽいサボテンじゃないもの

誕生日当日、18時。家に帰ると、母が花瓶に花を生けながら私に話かける。

母「誕生日プレゼントなにがいいかなと思って。ずぼらなみっちゃんでも育てられるサボテンがいいと思ったんだけど(笑)」

私「え!サボテン!いいじゃん。たしかに私でも育てられそう(笑)」

母「ブリザーブドフラワーもいいかなと思ったんだけど」

私「ううん。サボテンがいい」

母「じゃあサボテンにしよう。なんだかかわいらしい針がないサボテンが売ってたのよ。前に、サボテンを育ててたらお父さんがね、なんだかチクチクするって言いだしたことがあって。で私もなんだかチクチクする気がして。多分サボテンが針を飛ばしたんじゃないかと思って。だから針がないやつがいいと思うんだよね」

サボテンが自分で針を飛ばすことなんてあるのか?と思ったが、身を守るために、攻撃する力を持ってそうと言えば、持ってそう。

母はこれから夕食のお寿司をお店まで取りにいくとのことだったので、私もついていって、お寿司を受け取った後お花屋さんに行くことにした。

無事にお寿司をゲット。最大8人も同居していた大家族だった我が家も、今では5人。お寿司を購入する時は1万円オーバー確実だったのに、今では8千円でみんなのお腹を満たすには十分な量を買うことができる。「なんだか少なくなったね」としみじみ。「でも、きっとまた増える時がくるね」と母。孫を見せたいなと素直に思った。

車に乗り込み、お花屋さんへ急ぐ。

店内にはいると、母がサボテンまで案内してくれた。体?がしっかりしていて、多肉な小さい葉っぱが点々とくっついている。たしかにかわいい。一つ一つ形が違うので、母おすすめの形を選んでもらった。

レジに持っていこうとした時、「これにいれたらかわいいね」と母が近くの棚に置いてある鉢植えを指さした。そこには陶器のかわいらしい鉢植えが並んでいた。色は、2色。赤と青。赤いほうは、草のような同じ模様が規則正しく並んでいる。青いほうは、お花が描かれている。

「赤かわいい」と私。

「え、青の方がいいんじゃない」と母。

たしかに並べて実際にサボテンを入れると青の方がしっくりくる。
でも残念なことに青の方がひと回り小さくてサボテンが入りきらない。在庫もないようで、取り寄せるか、全く違うタイプのバケツ型の鉢植えにするか迷っていると、店員さんが「容器から出したら入るかも」と声をかけてくれた。よく見るとサボテンは黒い容器に入っていた。その容器から取り出せばサイズがぴったりになるのではないかということだった。試してみるとこれが大成功。無事に花瓶とサボテンが手に入った。

嬉しくって、家に帰ってから早速水やりをした。土が完全に乾いた状態で水やりをしてくださいとのことだった。

ちなみにこのサボテンちゃん、正式名称は「モナデニウム シエベリエンセ(大樹)」。

育て方を詳しく見てみようと検索する。

トップに出てきたブログのタイトルに驚いた。

【サボテンとは違う】モナデニウム シエベリエンセ(大樹)の特徴と育て方

え、サボテンじゃないの?

ブログを読んでみると、モナデニウムはサボテンと同じ多肉植物の仲間ではあるが、サボテンではないとのこと。

まさか、このモナデニウムさんがサボテンじゃないとは。

サボテンだったらずぼらな私でも育てられると言っていたのに。

といっても、モナデニウムもサボテンと同じように乾燥や暑さに強く、湿気に弱い。冬は休眠期で月1回、土の表面が湿る程度で水をあげればいいらしい。

よかった。引き続きずぼらな娘のまま育てていくことが出来そうだ。

母にサボテンじゃなかったことを伝えると

「え、サボテンじゃないの?なんだかちょっとショック」と残念がっていた。

でもサボテンと同じ多肉植物だし、かわいらしい形だし、育てやすいし何も問題ない。

サボテンを枯らしたら大したもの!(母曰く)
らしいので、大したものにならない程度のずぼらさで大切に育てていきたいと思う。

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