ウェイター(ファミレスのバイト)を量産する英会話偏重の英語教育。
正直、英会話偏重の英語教育がやばい。今回はそのヤバさについて話します。
英語の4技能
英語の4技能とは「読む、書く、聞く、話す」の4つのこと。
昨今の日本の教育は聞く、話すも大事だよねということで、これまでの読み書き偏重の教育法から、4技能を追い求める方向へシフトしています。
これまで日本人による「日本人は英語が話せない」という自虐的な評価が一般的でしたが、その卑屈なまでの自己評価を覆すために4技能を追い求めるようになったといっても差し支えないでしょう。
正直、卑屈すぎるよ日本人、と思うのですが、「日本人が英語が話せない」という思い込みについてはまた別で話します。
文法訳読法とは。
ところで、文法訳読法はご存知でしょうか?
以下の記事に詳しいです。メリデリ含め説明されていて良記事です。
2.英語が話せないのは文法のせい?
簡単に説明すると、文法訳読法とは文法と訳読の教育・訓練を重視した外国語の教授法のことを指します。開国以降、輸入される英語の文献を「読んで」理解し、母国語に「翻訳し世に広めること」が大正義の時代から普及している学習方法で、その時代においては非常に有効だったわけです。これにより日本は様々な面で進歩します。
文法訳読法が採用されたわけ
歴史的背景として「国粋主義による日本語での教育への回帰」など細かく趨勢がありますが、「英語を話す外国人講師」から「英語で学ぶ」は今と同じで最高の贅沢だった時代においては、「外来の知識を入手・理解させ、普及を可能にさせる」ことを大人数を対象として行える文法訳読法がコスパ最強でしょう。
ちなみに、明治時代あたりの英語は、最新の情報テクノロジーに近いツールといえます。海外から入ってくる最新の進歩的な情報にアクセスできるようになるわけですから。文法訳読法はこれを広めるために選択された教授法なわけです。
文法訳読法は、明治の文明開化を支えた最も偉大な言語学習方法と言っても過言ではない。
最新の情報を手に入れるツールとしての英語の価値は更に高まる。
ちなみに、「英語話者の人口」対「日本語話者の人口」の比率がどんどん開いている現代、自動翻訳が育ちきらない場合において、英語は「最新の情報を手に入れるために必要な言語」という、元の重要な立ち位置に戻ります。
また、今で言えば、英語以外にもAIの解析モデルを作れる=明治時代に英語を訳せるといった意味合いを持つようになることでしょう。(今後は、AIと話せるようになっておいたほうがいいのは間違いない。AIに命令を出せるのでAIの上司になれます。)
「聞く、話す」に重きを置くと英語の能力のピークは下がる
本題の「英会話偏重の英語教育は、ウェイター(ファミレスのバイト)を量産」について話します。
英語の訳読法は読む、書くに特化し、海外から入ってくる専門書を読み解く力でした。読み書きに特化したアカデミックな英語力と言えます。
一方、聞く、話すはリアルタイムに行うコミュニケーションに特化した技能です。日常会話に重きが置かれる技能です。
仮に3000時間を英語勉強に費やす場合、これまではそのほとんどを読み書きに特化したアカデミックな英語力を育てることに費やしてきていたのに、今後は日常会話レベルのコミュニケーションの技能に割くようになる。そうすると当然ですが、英語の能力のピークは下がる。特に語彙力や長文の文章理解度はめきめき下がる。
結果として、かんたんな英語はわかるし話せるが、難しい英語はわからないウエイター、コンビニの店員にしかなれない中途半端な人材がわんさか出来上がる。
というわけ。
もちろんウェイターも必要な職業ではあるけど、最高学府卒業生がほとんどそのレベルじゃ教育の意味は無いのでは....と思うわけです。
まとめ
既存の英語学習量の中で、英会話を増やすと中途半端人材が増えることは必至。これをどう回避するのかは、各家庭の努力しか今のところはなさそう。お金のある家は塾、英会話教室で両面カバーできると思いますが、教育格差は広がるばかりな気がする。
Eigoooは、スキマ時間を生かして英語学習量を増やしつつ、コミュニケーションを鍛える+アルファなサービスなので忙しい人に売ってつけ。
ぜひ \(^o^)/