ピカソやダ・ヴィンチにも先生がいた
私は韓国に住んでいる。
絵を習おうと思っても、どこがいいのかさっぱりわからない。
近くの文化会館には油絵、水彩画、東洋画などの教室もあるが、なんとなく気が進まない。
美大をめざす学生たちが通う塾もちがう。
それに描きたいのは抽象画。
抽象画の教室ってほとんどない。
もうこうなったら直感だ!
検索した絵画教室を片っ端から開いて、生徒作品をチェック。
単純に自分の好きなテイストの絵を探す。
するとありました、何やらビビッとくるところが。
作品は風景画や人物画など多彩だけど、ブログでその絵を解説している先生の哲学というか、作品に対する姿勢や視点にビビッときたのです。
直感は当たっていました。
なんとその先生は抽象画を描く画家でした。
韓国の美大としては2本指に入る大学で学び、大学院まで出た先生だけあって、大人の趣味とはいえ授業はかなり本格的。というかスパルタ。
「どんな絵を描くにしても、基礎がなければ表現できない」
このアトリエでは誰もがデッサンから始め、基礎を身につけてから色鉛筆、水彩画、油絵など広くいろんな画材もやってみて、自分に合ったものを選ぶんだそう。
いろいろやってみたかった私にとっては好都合で、楽しみでしかない。
韓国の美術界では2大勢力となる2つの美大も、それぞれ作風があるんだそう。
どの学校で習うか、どんな先生に習うかによって作風が変わるのは当たり前なのかもしれない。
だとしたら、まずはどこで、誰に習うかを選ぶのがけっこう重要なんじゃないか。
パリではなく、ソウルの近郊で絵を習うのもなんだか変な感じではあるが、これも自分の個性になると思おう。